...静かな景色には動くものがなくても感じはいきいきとしている...
伊藤左千夫 「水籠」
...ふとうち見たる室内(しつない)の燈(ともしび)にひかる鏡の面(おもて)にいきいきとわが双(さう)の眼(まなこ)燃ゆ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...急にいきいきと輝き出した...
大阪圭吉 「香水紳士」
...思想は一つの意匠であるか鬱蒼としげつた森林の樹木のかげでひとつの思想を歩ませながら佛は蒼明の自然を感じたどんな瞑想をもいきいきとさせどんな涅槃にも溶け入るやうなそんな美しい月夜をみた...
萩原朔太郎 「青猫」
...急にその人形のほおの色はいきいきとしてきました...
原民喜 「気絶人形」
...ときどきほんとうにいきいきとしてはいないような印象を与える肉の塊りといったやつで十分なのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...いきいきと眼を光らせて...
火野葦平 「花と龍」
...よけいにいきいきと水気を含んで...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...いきいきとした生活気分を求めなくっては...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...中止! 中止! と叫ぶ場内の光景はいきいきと目にうかんで来る...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...いかにも支那大官らしい歩きつきで場内を見物してまわったときの情景がいきいきと描かれている...
宮本百合子 「兄と弟」
...いきいきとしたものにしたり...
三好十郎 「歩くこと」
...詩をいきいきと活かすことのできる婦人も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いきいきとしています...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...今はこうして老年になりましたが、しかしふしぎに、魂は年とともに、いきいきと、若く新しく育ってゆくような気がします...
柳原白蓮 「私の思い出」
...松尾の頬にいきいきと血がのぼり...
山本周五郎 「いさましい話」
...母上のお顔が見たい」伊兵衛の顔はいきいきと輝いてきた...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...わたくしたちのする用を」いきいきとした少女たちの眸(ひとみ)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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