...あたかも大地(だいち)を裂(さ)いて出た土雷(つちいかずち)の神のごとく...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...雷(いかずち)のように怒鳴りつけた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...珊瑚(さんご)の――その管玉(くだたま)を……」「どうしてまたそんな真似(まね)をしたのだ?」素戔嗚の声は雷(いかずち)のごとく...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...今まで忘れていた自然の言葉が声のない雷(いかずち)のように轟(とどろ)いて来た...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...「あれは火雷命(ほのいかずちのみこと)だ...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...十五、六の時にはもう頬(ほお)に髯(ひげ)も生えて三十くらいに見え、へんに重々しく分別ありげな面構(つらがま)えをして、すこしも可愛(かわい)いところがなく、その頃、讃岐に角力(すもう)がはやり、大関には天竺仁太夫(てんじくにだゆう)つづいて鬼石、黒駒(くろこま)、大浪(おおなみ)、いかずち、白滝、青鮫(あおざめ)など、いずれも一癖ありげな名前をつけて、里の牛飼、山家(やまが)の柴男(しばおとこ)、または上方(かみがた)から落ちて来た本職の角力取りなど、四十八手(しじゅうはって)に皮をすりむき骨を砕き、無用の大怪我(おおけが)ばかりして、またこの道にも特別の興ありと見えて、やめられず椴子(どんす)のまわしなどして時々ゆるんでまわしがずり落ちてもにこりとも笑わず、上手(うわて)がどうしたの下手(したて)がどうしたの足癖がどうしたのと、何の事やらこの世の大事の如(ごと)く騒いで汗も拭(ふ)かず矢鱈(やたら)にもみ合って、稼業(かぎょう)も忘れ、家へ帰ると、人一倍大めしをくらって死んだようにぐたりと寝てしまう...
太宰治 「新釈諸国噺」
...雷土々呂進(いかずちとどろしん)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...相棒は九州の浪人くずれで雷土々呂進(いかずちとどろしん)こと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...どっしりした第七戦隊の『羽黒(はぐろ)』『摩耶(まや)』すばしっこそうな『吹雪(ふぶき)』『雷(いかずち)』『電(いなずま)』豹(ひょう)のようにするどい『青葉(あおば)』『衣笠(きぬがさ)』ああ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...すぐもう川の向うに雷(いかずち)の村が見えてきました...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...濁った眼を細めて対岸のいかずちにある船大工の小屋を眺めたりしながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...あれがいかずちの船大工の工場だっただ」と長が私の問いに答えて...
山本周五郎 「青べか物語」
...いかずちの船大工の跡を眺めやった...
山本周五郎 「青べか物語」
...「いかずちでも邪魔っけだって云うだ」声いっぱいに喚きながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...濁った眼を細めて対岸のいかずちにある船大工の小屋を眺(なが)めたりしながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...雷(いかずち)が鳴るか...
吉川英治 「神州天馬侠」
...天(そら)を覆(くつがえ)す雷(いかずち)があっても...
吉川英治 「宮本武蔵」
...雷(いかずち)にあわせて鳴る大谷川の激潭(げきたん)のふちを...
吉川英治 「無宿人国記」
便利!手書き漢字入力検索