...いかさま御最(ごもつとも)千万でございます...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...「……とある、いかさまな...
泉鏡花 「歌行燈」
...今でも猶だ其根性が失せないから大きな詐偽や賭博(ばくち)の欺瞞(いかさま)をやつて実業家だと仰しやいますヮ……」と滔々(たう/\)と縁日の口上口調で饒舌(しやべ)り立てる大気焔に政治家君も文学者君も呆気(あつけ)に取られて眼ばかりパチクリさせてゐた...
内田魯庵 「貧書生」
...死の国のアケロン河と死海の水とをしたたらして作ったいかさま薬の壜の代りに...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そのいかさまごとがあまりにも工夫に富みほとんど真に近く芸者末社もそれを疑わず...
太宰治 「ロマネスク」
...いかさま日本人たることを光栄としているらしいひとつの黄いろい顔が...
谷譲次 「踊る地平線」
...いかさまそれもそうだったでござりましょうがまたまんいちにも子供ができたらばというしんぱいなぞが手つだっていたかと思われるのでござります...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...彼等としてはいかさま尤もであるけれども...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...今時(いまどき)通用する吹替物(ふきかえもの)でも苦しゅうはござらぬてな」「いかさま...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前のところへ奉公に上がつたんだ」「――」「いかさま枡(ます)を拵へた張本人の番頭は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...銅六はいかさまの河童の見世物まで用意し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかさま博奕(ばくち)が器用なので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少なくともそれが陪審員の判決よ」「俺がいかさま師だと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...いかさま当時は鉛筆にて地蔵尊の尊体に記されてはありぬ...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...「いかさまに昔結べる契りにてこの世にかかる中の隔てぞわからない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さっきはよくも蛾次郎さまの金を、いかさまごとで、巻きあげやがったな...
吉川英治 「神州天馬侠」
...いかさまだと云やがったな』『おお辰(たつ)...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...こうお邪魔申した訳でござるが」「いかさま...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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