...だがいい気味だ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...その中を母親は帰つて行つたが彼女が困れば困るほどいい気味だと...
武田麟太郎 「一の酉」
...いい気味だ...
太宰治 「お伽草紙」
...いい気味だと思っていると...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...「検挙(あげ)られたんですとさ、川村が」「何時(いつ)だ、昨日か?」「昨夜(ゆうべ)ですとさ、いい気味だね、畜生、恩知らずが、昨夜(ゆうべ)ひどい目に逢わしたんだってさ」「フーム」利平は、グッと頭部の痛みが、除かれたように瞬間感じたのである...
徳永直 「眼」
...そして、俺ももしかすると、彼女がいなかったら――君のことだよ――彼女がいなかったら、それらの女たちの誰かと結婚するようになるかも知れなかったんだ、ざまあ見ろ、いい気味だ、とそんな気持がして、それから、ふと、空を仰いだりするひょうしに、君のことが憎らしくなるんだ...
豊島与志雄 「潮風」
...仙波の小倅め、しおしおと引かれて行きあがって、いい気味だ...
直木三十五 「南国太平記」
...いい気味だ!……僧服の...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...これを布衍(ふえん)して云うと、一つには貴様もとうとうこんな所へ転げ込んで来た、いい気味だ、ざまあ見ろと云う事になる...
夏目漱石 「坑夫」
...殊にいい気味だと思っていたのでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...屹(きっ)といい気味だよ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...いい気味だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...少しいい気味だ、うちへ来ない罰(ばち)よ」「今晩から来てよ、あの婆さんなかなか要領がいい...
宮本百合子 「明るい海浜」
...東條たちにたいしていい気味だとおもうのはまちがっている...
宮本百合子 「新しい潮」
...ハハハ……青年 ……?(中年男を見る)中年 こいつだけは、畑で作り出すわけにゃ、いかねえから、いい気味だ...
三好十郎 「おりき」
...いい気味だ」といったような意味から...
夢野久作 「近世快人伝」
...――いい気味だと思っておれは飲んでいるんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...伊織は、自分のかたきを打って貰ったように、「いい気味だ、弱虫」またとない頼母しい人のように武蔵を見上げて、その側へくッついた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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