...どこかの裁判所出張所の書記といい仲になつてゐたのだが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あの娘さんは、何歳(いくつ)ですか?」「ええと、多分、二十八です」「品行はどうですか?」「えッ、品行?……ええ、いや、なんでも、大変利口な、いい娘(こ)だったそうですが……」「いや、ここだけの話ですから、遠慮なく聞かせて下さい」「はア……以前は、よかったんですが……それが、その……」と三田村技手はひどく困ったふうで、「……ちょうど去年の今ごろのことでしたが、当時風間さんの宅に、しばらく厄介になっていた或(あ)る貨物船の機関士と、いい仲になって、家を飛び出したのがそもそもよくなかったんです……なんでもその後、横浜あたりでどうにかやっていたそうですが、なんしろ相手がよくない船乗りのことで、定石(じょうせき)どおり、子供は孕(はら)む、情夫(おとこ)には捨てられたということになって、半年ほど前に、すごすご帰って来たんです」「ふむ、それで……」「……それで、大変朗かな娘さんでしたが、それからはガラッと人間が変ったようになりました……そんなふうですから、自然と父親の風間さんからも、なにかにつけて、いつも白い眼で見られていたようです...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...僕はこれはいい仲間を見つけたと思って...
大杉栄 「日本脱出記」
...あなたといい仲だって事を...
太宰治 「パンドラの匣」
...僕とマア坊といい仲だって事をみんなが言い囃(はや)しているとか言っていたが...
太宰治 「パンドラの匣」
...あなたのいい仲間ができたわ...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...どんないいことがあるんだい? 現にぼくたち二人は……いい仲になったんじゃないか……さっきここでさ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...側目(はため)にはいい仲とでも見えそうに...
豊島与志雄 「月かげ」
...前世でいい仲を裂かれた許婚同士(いいなずけどうし)かなにかの生れかわりじゃないか知ら...
中里介山 「大菩薩峠」
...その女中の一人といい仲になってしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...お澪といい仲になっているようだから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二人はとうにいい仲になっていたらしい...
正岡容 「寄席」
...浪路は、まだ遠い二人の仲を近よせる、いい仲立を得て、「もういつか、秋も深うなって、夜寒が、沁みる――さ、酌をしますほどに、ゆるりとすごすがようござります」と、ほっそりした手に、杯を取って、雪之丞にすすめる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...二人がいい仲になっている...
山本周五郎 「青べか物語」
...その洲本屋の娘に絵など教えているうちついいい仲になっていた...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...おれはおめえといい仲だった山屋敷の仲間(ちゅうげん)の龍平の所へ...
吉川英治 「江戸三国志」
...三人はすっかりいい機嫌になりいい仲になった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...犬猿もただならぬといっていい仲であった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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