...十年に一人あるかなしか也と語(かたれ)り...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...百年に一回あるかなしの非常の場合に備えるために...
寺田寅彦 「地震雑感」
...月に一度もあるかなしの泊りは...
徳田秋声 「縮図」
...停車場へ着くまでにはわずか一分あるかなしかだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いずれも三尺あるかなしかの開戸(ひらきど)の傍に...
永井荷風 「寺じまの記」
...そしてその着物といふのが膝まであるかなしなのであつた...
中原中也 「耕二のこと」
...今までは北町奉行所などはあるかなしかの存在...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...とりわけ唇はいつも引結ばれているいかにも卑し気なあるかなしかの薄手な唇で...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...三十メートルあるかなしの川を隔てたすぐ向うに...
久生十蘭 「川波」
...詩人的な風格をもった憂鬱な横顔にあるかなしかの余光が戯れていました...
久生十蘭 「ハムレット」
...日ごろ加十を軽蔑してあるかなしかの取扱いをする朝日や日々の奴等を茫然自失させることが出来るのである...
久生十蘭 「魔都」
...ほんたうにその鐘の大きさまでも直径が一尺もあるかなしの手頃な格構で...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...愛(あい)ちやんは今(いま)僅(わず)か一尺(しやく)あるかなしの身長(せい)になつたので...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...足のくるぶしまであるかなしかで...
山本周五郎 「さぶ」
...犯人が五尺あるかなしの小男である事がわかります...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...私が生まれました当時は六百匁(め)あるかなしの...
夢野久作 「少女地獄」
...五年に一度あるかなしです...
吉川英治 「江戸三国志」
...北の政所(まんどころ)もあるかなしかのように...
吉川英治 「日本名婦伝」
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