...又いわば単なる私生活の報告のようなものに果してどういう意味があり得るかという疑問も強く心を牽制(けんせい)していたのである...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...」「そんなことがあり得るだろうか?」とロリー氏は大声で言った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...この量は先の合計量より大となることがあり得る...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...学問的方法によって得た結果が深くあり得ることは望ましいことでなければならない(深さを弁護する人々は茲に於て正当である)...
戸坂潤 「科学方法論」
...ただ単に後者を反発するに過ぎない場合があり得る...
戸坂潤 「科学方法論」
...一体哲学の理論上の真理内容と区別された哲学の本質などはあり得る筈がないだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...客観的世界の法則を離れて何かの倫理か道徳があり得るということを...
戸坂潤 「思想としての文学」
...中立であり得るか...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そしてだれも罰を受けないことがあり得るだろうか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...被治者なき社会の存立があり得るや...
中里介山 「大菩薩峠」
...その上演がプロレタリア國家權力によつて禁止されることはあり得る...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...紀行文的と云つたが、それは決して僕がこの作品を軽んずる意味ではなくて、六ヶし気な力作や、沈鬱な悩みに富んだ深刻や、出来損ひの小器用さなどの作品を読むより、まつたく作者がその中で述べてゐる通り「波瀾や事件のない小さな生活も何と多いことであらう、恋愛や、家族や、金や、五慾六慾を除いた外にも、悲劇はあり得る...
牧野信一 「月評」
...相互に關係させられるのはただ我々の觀念であり得るのみである...
三木清 「認識論」
...自在であり得るということそれ自体がどんなに中心が確立しているかということを語っているという風だったら見事ねえ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...即ち湿地をしか含まぬということもあり得るので...
柳田國男 「地名の研究」
...まして名門なるが故にきのふまでの晏如もなほあり得るとは考へられない...
吉川英治 「折々の記」
...文字的表現においては常に同一であり得る...
和辻哲郎 「孔子」
...いかにバラモン文化の復興を企てたところでもう純粋にバラモン的であり得るわけはない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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