...始終あらぬ方にのみ動揺していた自分の心がさせた仕業(しわざ)ではなかったか...
有島武郎 「星座」
...キョトンとしてうつろにあらぬ方を眺めているばかり...
橘外男 「仁王門」
...技術はあらぬ方に持って行かれる外はなくなるので...
戸坂潤 「技術の哲学」
...あらぬ方へ持って行かれて裏切られたという感じが...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...刀は何を好んで使っている」あらぬ方へ話頭を持ち出したが...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらぬ方(かた)へ波をうった電球が...
夏目漱石 「明暗」
...あらぬ方をにらんだりした...
新美南吉 「登つていつた少年」
...あらぬ方を見詰めて搜り手に敷居のあたりに腰をすゝめるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あらぬ方角へ強力にねじまげる運命の巨大な力については...
火野葦平 「花と龍」
...あらぬ方をにらみつゝ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あわてて視線をあらぬ方に向けるのだったが...
北條民雄 「道化芝居」
...いつまでもあらぬ方へ眼を据えてゐたことがある...
牧野信一 「円卓子での話」
...益々あらぬ方(かた)に反れて行(ゆ)くやうであつた...
水野仙子 「散歩」
...バイタだ!村子 ……(あらぬ方角を見てブツブツしゃべりつづけている佐山を見ているうちに...
三好十郎 「胎内」
...あらぬ方向へ走り去ったりするのだ...
山本周五郎 「季節のない街」
...あらぬ方向へ一跳足(ちょうそく)しかけたのは...
吉川英治 「私本太平記」
...あらぬ方を見て光った...
吉川英治 「私本太平記」
...ツーッとあらぬ方角へそれてしまう...
吉川英治 「神州天馬侠」
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