...素(もと)より無邊天空を仰ぐにはあらぬ魚の身の...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...審判(これもまたビルマ人)があらぬ方を見ていた時...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...相見ての刹那に百年(もゝとせ)の契をこむる頼もしき例(ためし)なきにもあらぬ世の中に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...戀かあらぬか、女子の命(いのち)はそも何に喩ふべき...
高山樗牛 「瀧口入道」
...泥炭地耕すべくもあらぬとふさはれ美し虎杖(いたどり)の秋士別では...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...本来高くもあらぬあの男をまた一けた低くしたようなもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...宿の人は多くもあらぬ上に...
夏目漱石 「草枕」
...故意(わざ)とあらぬ方(かた)を見て歩いた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
......
樋口一葉 「闇桜」
...あらぬ方へのみ落ちようとするもどかしさに...
穂積陳重 「法窓夜話」
...いくらかの珍しき語を用いたるほかに何の珍しきこともあらぬなり...
正岡子規 「曙覧の歌」
...これも物語などにありて普通の歌に用いざる語を用いたるほかに何の珍しきこともあらぬなり...
正岡子規 「曙覧の歌」
...日向を求めてあらぬ方に向いては咲いても...
水野仙子 「道」
...飾りというべきもの一つもあらぬ水色ぎぬの裳裾(もすそ)...
森鴎外 「文づかい」
...多くもあらぬ金を人に借(か)して己(おの)れは遊び暮らす老人...
森鴎外 「舞姫」
...身も世もあらぬ体(てい)で...
夢野久作 「暗黒公使」
...あらぬ方へそらした目は...
吉川英治 「私本太平記」
...あらぬほうへ眼をやって...
吉川英治 「新書太閤記」
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