...あの亜麻色(あまいろ)の髪の毛をした盲目(もうもく)詩人のダンチェンコとである...
芥川龍之介 「カルメン」
...あたりには、あまいかおりが、ただよっていました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...親などは子に對してはあまいもので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あまい顔をみせていたが...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...お母ちやまはとう/\しかたなしに、お菓子屋へつれていつて、あまい、のみものを二はいと、お菓子を三つ、飲ませたり、食べさせたりして、やつとまたつれていらつしやいました...
鈴木三重吉 「青い顔かけの勇士」
...それはみな少年のあまい独(ひと)り合点(がてん)でした...
太宰治 「惜別」
...相変らずあまい、とでも思ったようである...
太宰治 「庭」
...あんさんも飲んでごらんといってちちくびからしたたりおちているのを茶碗(ちゃわん)で受けてさし出しますから父はちょっとなめてみてなるほどあまいねといって何げないていに取りつくろっていましたけれどもお静がなんの意味もなく飲ませたものとばかりには思われませなんだので自(おの)ずと頬(ほお)があからんでまいりまして...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...いつもあまい実がたくさんなつてゐました...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...芝居は至極あまいもので...
松本泰 「日蔭の街」
...そのうすあまい匂いは私のどうすることもできない...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...ななえは二十七くらゐだが、からだが小がらで、物言ひはあまえた語調のうへ、言葉の句讀點が長い、だから二十歳くらゐにしか見えない、氣性がよいのか、あまいのか、人を信じやすく今彼女が結婚するとかいふ男も、ただの社員で一文なしであつた...
室生犀星 「渚」
...あたいはそんなあまいンじゃないんだよ...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...樹々の葉のあまい匂と爽やかな花の香がほのかにしみこんでいる...
山本周五郎 「日本婦道記」
...――さあまいりましょう」駕籠があがった...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼のあまいことは隠れないことであった...
吉川英治 「黒田如水」
...おまえがあまいぞと」母は泣いてしまった...
吉川英治 「剣の四君子」
...玄蕃允のあまい公算とは大きにちがう...
吉川英治 「新書太閤記」
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