...――あべこべに私(わたくし)ども夫婦(ふうふ)はわが娘(こ)の手(て)て済(すく)われました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...なんのことですか」あべこべ砲というのは...
海野十三 「怪塔王」
...こんどは例外でそのあべこべに行った...
大杉栄 「日本脱出記」
...壱岐(いき)はそれまでとはあべこべに...
高山毅 「福沢諭吉」
...それとはあべこべに...
田中英光 「オリンポスの果実」
...自分の方があべこべに宥(なだ)められて見ると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...おまえがあべこべに...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「怪しいのは江の島に泊つた三人――それ/″\お前さんが死ねば儲かりさうだが、外にそんなのはないだらうか」「まだ少しは御座いませうが、身代や許嫁(いひなづけ)に釣合ふ口は思ひ當りません」「それでは、あべこべに、お前さんが生きて居ると儲かるのは誰だらう?」平次は変なことを訊きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...水は一箇所だけ付いていたはずだ、――糸が皆んな濡れていたわけじゃない、――いや一箇所も――火箸を首の右の方で突っ込んで絞ったとすると、そのあべこべの、左の方だったと思う、水は――」「どこにもありませんよ、親分」「その土瓶(どびん)が空っぽになっていたはずだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...炭坑のトロツコの如くに汽缶車の向きをあべこべにつけた汽車がのろ/\と這入つて来ると...
牧野信一 「熱海線私語」
...無茶先生はヒョロ子に止められるとあべこべにビックリした顔をして...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...まるであべこべの事になった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そして悪の方はそれとはあべこべである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あべこべに判断するのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのおかげであべこべに女から不良老年と見られて逃げられてしまったが...
夢野久作 「暗黒公使」
...あべこべに骨牌(かるた)の玩具(おもちゃ)になっております...
吉川英治 「江戸三国志」
...近藤夫人とはあべこべに瘠せ過ぎている...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...心とあべこべの顔つきをする...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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