...今になってあべこべのように思えてきた...
犬田卯 「荒蕪地」
...今にあべこべにわれわれがせめたてられるにちがいない...
海野十三 「海底大陸」
...「対磁力砲のあべこべ砲」とほりつけてありました...
海野十三 「怪塔王」
...全くあべこべになっている...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...あべこべになってしまいます...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...彼らは革命の暴威をあべこべに革命者どもの方へ向けさせようとする一種の下心を持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あべこべに啖呵(たんか)を切ってお役人たちをまくし立てているそうでございます」「そうしてみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...親分」「何があべこべだ」「憎いのはお駒で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「怪しいのは江の島に泊った三人――それぞれお前さんが死ねば儲(もう)かりそうだが、外にそんなのはないだろうか」「まだ少しはございましょうが、身代や許嫁(いいなずけ)に釣合う口は思い当りません」「それでは、あべこべに、お前さんが生きていると儲かるのは誰だろう?」平次は変なことを訊きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頑固(ぐわんこ)で」「八五郎とあべこべだ」その日の話は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貴さまの素ッ首を引き抜くぞ!」あべこべに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...古代の実例を見ると、全くあべこべに、国政の処理に最も堪能な人々、最も偉大な大将、最も優れた政治家は、同時にはなはだ物識りであった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ何もすることがなく退屈で困るというあべこべの不快を避けるためだけに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかも人間の歯はあべこべに...
柳田国男 「年中行事覚書」
...よほど注意しないとあべこべにやられるぞ」六「私だってそのくらいのことは承知していますよ」万三郎は休之助に云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...あべこべに叱りとばした...
吉川英治 「三国志」
...鷺でも烏でもなくて猿だったか」「口達者な猿で、物を質(ただ)すと、あべこべに、おぬしは何者だなどと大言を吐きますから――当地の御被官(ごひかん)、松下嘉兵衛(かへえ)様でいらせられると、申し聞かせましたところ、ふーむと、怖れ気もなく腰を伸(のば)し、此方(こなた)を無遠慮に見ておりました」「そして、畦(あぜ)に屈(かが)んで、何を一体しておったのか」「それも、質(ただ)しましたところ、馬込の木賃に泊るので、晩の飯の菜に、田螺(たにし)を採(と)っているのだ――という返辞にござりました」馬上のまま、能八の復命を聞いている間に、松下嘉兵衛が、ふと眼を移すと、その針売りの後ろ姿は、田の畦から街道へ上がって、もう先の方へ歩いて行く...
吉川英治 「新書太閤記」
...下げる頭をあべこべに突っ張って来る...
吉川英治 「松のや露八」
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