...熟々(つら/\)考(かんが)ふるに天(てん)に鳶(とんび)ありて油揚(あぶらげ)をさらひ地(ち)に土鼠(もぐらもち)ありて蚯蚓(みゝず)を喰(くら)ふ目出度(めでた)き中(なか)に人間(にんげん)は一日(いちにち)あくせくと働(はたら)きて喰(く)ひかぬるが今日(けふ)此頃(このごろ)の世智辛(せちがら)き生涯(しやうがい)なり...
三文字屋金平 「為文学者経」
...鳶(とび)に油揚(あぶらげ)をさらわれた形だ――と...
海野十三 「地中魔」
...蟹(かに)をあぶらげにするも見えたり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...明日(あした)学校の帰りにK町のやみ市であぶらげ買ってきとく...
壺井栄 「二十四の瞳」
...あぶらげ何枚(なんまい)たのむん? お母さんお母さん...
壺井栄 「二十四の瞳」
...昔の日本人は前後左右に気を配る以外にはわずかに鳶(とんび)に油揚(あぶらげ)を攫(さら)われない用心だけしていればよかったが...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...昔の日本人は前後左右に気を配る以外にはわずかにとんびに油揚(あぶらげ)をさらわれない用心だけしていればよかったが...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...とんびに油揚(あぶらげ)をさらわれるということが実際にあるかどうか確証を知らないが...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...それでも切昆布(きりこぶ)と鹿尾菜(ひじき)と油揚(あぶらげ)と豆腐(とうふ)との外(ほか)は百姓(ひやくしやう)の手(て)で作(つく)つたものばかりで料理(れうり)された...
長塚節 「土」
...坊主と油揚(あぶらげ)は小供の時から嫌(きらい)なんだから」「じゃ欽吾さんもならないだって好いじゃありませんか」「そうさ...
夏目漱石 「虞美人草」
...油揚(あぶらげ)...
夏目漱石 「二百十日」
...そうして油揚(あぶらげ)の胴を干瓢(かんぴょう)で結(いわ)えた稲荷鮨(いなりずし)の恰好(かっこう)に似たものを...
夏目漱石 「道草」
...芋や油揚(あぶらげ)ばかり食っていた...
夏目漱石 「道草」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...別に油揚(あぶらげ)を二枚に剥(は)がして中の白身を庖丁(ほうちょう)で丁寧にこそげて取ります...
村井弦斎 「食道楽」
...第十油揚(あぶらげ)飯は極(ご)く無造作(むぞうさ)なもので...
村井弦斎 「食道楽」
...それよりは日々一枚の油揚(あぶらげ)を欠かすことなく...
柳田国男 「遠野物語」
...ひじきとあぶらげです』と...
吉川英治 「舌のすさび」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??