...あぶなさうに押しわけながら...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...遭難する一歩手前のあぶなさです...
海野十三 「怪塔王」
...あぶなさうな足つきでとび歩いてゐましたが...
土田耕平 「峠」
...僕が短い足で歩く工合はあぶなさうな容子だといふのでミスター薄氷と綽名された位だからどうしても上目使ひになる...
長塚節 「開業醫」
...おつぎは袂(たもと)をぶら/\させて危相(あぶなさう)に米俵(こめだはら)を降(お)りた...
長塚節 「土」
...瞽女(ごぜ)は危險相(あぶなさう)にして漸(やうや)く座敷(ざしき)へ上(あが)つた時(とき)「目(め)も見(め)えねえのにさうだに押廻(おしまは)すなえ」瞽女(ごぜ)の後(あと)に跟(つ)いて座敷(ざしき)の端(はし)まで割込(わりこ)んで來(き)た近所(きんじよ)の爺(ぢい)さんさんがいつた...
長塚節 「土」
...土間(どま)に立(た)つて居(ゐ)た與吉(よきち)はそつと草履(ざうり)を脱(ぬ)いで危險相(あぶなさう)に手(て)を出(だ)して取(とつ)た...
長塚節 「土」
...これではとてもあぶなさうなと...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...勝気というもののあぶなさは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...群集(ぐんじゆ)はあぶなさに息を屏(つ)めてゐる...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...……餓鬼どもが身のあぶなさも打ち忘れて盗みに寄ったのはむりもない」これほどに...
吉川英治 「私本太平記」
...ヘタをするとぼくの小説自体も渦潮へ溺れ去るあぶなさがないとはいえない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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