...あぶない橋の上を手を取り合ふことも出來ず...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あぶないことです...
海野十三 「怪塔王」
...あぶない! といったつもりだったが...
海野十三 「恐竜島」
...あぶないと、大きな声...
海野十三 「少年探偵長」
...この上海では難を避けようとすると、逆にあぶない...
高見順 「いやな感じ」
...「あぶない...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「偸桃」
...……五月廿二日あぶないお天気だけれど休めない...
種田山頭火 「行乞記」
...暫く眺めていた南さんは――あぶない...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...お雪が言いました、「ほんとうに耳ざわりですね、先生、いくら呼んだって、叫んだって、死んで行く人を呼び戻すことなんか、できやしませんね」「そうさなあ」「でも魂魄この世にとどまりて……ということもありますから、ほんとうに人間の魂は、死んでも四十九日の間、屋の棟に留まっているものでしょうか」「いないとも言えないね」「そんなら、あのイヤなおばさんなんて、まだ魂魄が、白骨谷か、無名沼(ななしぬま)あたりにとまっているでしょう、怖いことね」「左様、あのおばさんの魂魄は、もう白骨谷には留まっていまいよ」「どうしてそれがわかります」「飛騨の高山が家だというから、いまごろは、高山の方の屋の棟にかじりついているかも知れない、それとも途中、この温泉場が賑(にぎ)やかだから、今晩あたり、この宿の棟のあたりに宿っているかも知れない」「イヤですね、先生、そんなことをおっしゃってはイヤですよ」「でも、お雪ちゃん、お前はだいぶあのイヤなおばさんに、なついていたようだ」「それは、あのおばさん、イヤなおばさんにはイヤなおばさんでしたけれど、それでも憎めないところがあって、イヤだイヤだと思いながら、どこか好きになれそうなおばさんでした、本来は悪い人じゃないのでしょう」「は、は、は、あぶないこと、お前も二代目浅公にされるところだったね、あんなのに好かれると、骨までしゃぶられるものだ」「全く、浅吉さんていう人は、なんてかわいそうな人なんでしょう、おばさんの方は自業自得(じごうじとく)かも知れないが、浅吉さんこそ浮びきれますまいねえ」「だらしのない奴等だ」と言いながら、竜之助は不意に起き上ったのは、厠(かわや)へ行きたくなったのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...途中、緊張しきって、我を忘れていたものですから、そこは水でございます、そこに石があります、ああ大きな穴が、あぶない――と、走りながら、自分は幾度か警告したのは口だけで、そう言いながらここまで走って来たと思った自分は、実はこの人の小腋(こわき)に抱えられて、自分が口だけの案内者に過ぎなかったということが、この時、ハッキリわかりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あぶないという予感は充分にあったと思うが...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...中二階の廊下など歩くのもあぶない位になっている...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...何べん叱(しか)られてもあのあぶない瀬(せ)の処(ところ)に行っていて...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...あぶないじゃあないの...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...お豊 だって警察があぶないよ!喜助 なあに後になってつかまったって...
三好十郎 「樹氷」
...そのあぶないものが地獄に仏です...
吉川英治 「江戸三国志」
...いや、これはあぶない...
吉川英治 「私本太平記」
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