...嬰児は何処をあてどもなく匍匐(ほふく)する...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そして何処(どこ)と当所(あてど)もない折には...
薄田泣菫 「茶話」
...暗らがりとどこに火事があるのだか判らないためとで一様にあてどのない興奮にまきこまれ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...当途(あてど)もなく犬鎌を振り廻して騒ぎ立つ有様は...
中里介山 「大菩薩峠」
...その温泉とはどこですか」兵馬が最初の当途(あてど)もない甲武信の山入りを放擲(ほうてき)したのと...
中里介山 「大菩薩峠」
...あてどもない山奥に...
中里介山 「大菩薩峠」
...裏山をあてどもなく散歩し...
中里介山 「大菩薩峠」
...あてどもなくさまようて居ると...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...昨夕(ゆうべ)のように当途(あてど)もない考(かんがえ)に耽(ふけ)って脳を疲らすより...
夏目漱石 「門」
...あてどなく歩いた...
林芙美子 「浮雲」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...あてどのない憤りが...
久生十蘭 「ノア」
...レミュはその夜、ひとりで苦しみ、あてどなく祈り、ジョルジュの不幸の原因になっているエモフィリーという病気はどんな性質のものかと、あらん限りの状態を思いだして想像してみた...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...まるで当所(あてど)なきさすらひ人のやうに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...あてどもなく海岸通りなどをまはり...
牧野信一 「好日の記」
...あてどもなくふら/\と歩いて...
牧野信一 「病状」
...異境をあてどもなく逍うことは...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...落武者のみじめを沁々(しみじみ)身に味わいながら、あてどもなく、二日ほど落ちて行ったが、「待てよ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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