...あてどのない不愉快な感情とに心を奪われて...
芥川龍之介 「仙人」
...あてどなく往来を走った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...そして何処(どこ)と当所(あてど)もない折には...
薄田泣菫 「茶話」
...私はまたあてどもなく歩き廻っていた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...何だかがっかりして私はあてどもなく...
谷崎潤一郎 「少年」
...午後はあてどもなく山から山へ歩く...
種田山頭火 「行乞記」
...墓地の中をあてどもなしに歩き廻って...
中里介山 「大菩薩峠」
...あてどもない山奥に...
中里介山 「大菩薩峠」
...蛸壺(たこつぼ)を沈(しづ)めるやうな其(そんな)寧(むし)ろあてどもないものではない...
長塚節 「土」
...昨夕(ゆうべ)のように当途(あてど)もない考(かんがえ)に耽(ふけ)って脳を疲らすより...
夏目漱石 「門」
...広い東京の町をただあてどもなく...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...あてどのない恋にあくがれてこの世の憂きを増そうより...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...大波のまにまにあてどもなく漂いだしたのを見届けると...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...果(は)てしもない空の中にわたしの目はあてどなく迷(まよ)うのであった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...バックはあてどもなくテントのまわりを歩きまわつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...何のあてどもない...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...あてどなく町を行くうち...
吉川英治 「私本太平記」
...あてどもなく疲れあるいた彼は...
吉川英治 「親鸞」
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