...急にあたふたと駈出して...
泉鏡花 「婦系図」
...果して二十分もするとかれがあたふたと戻ってきた...
「草藪」
...あたふたと立ち上る若者の背に...
高見順 「如何なる星の下に」
...父はあたふたと階上(にかい)から降りて来て「須美(すみ)...
竹久夢二 「おさなき燈台守」
...あたふたと生家に向つて急けば...
太宰治 「お伽草紙」
...おまけに従僕たちがあたふたと駈けって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...またなぜ従卒たちがあたふたとサモヴァルの支度をするのやら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...びっくりした側仕(そばづかえ)はあたふたと降り...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...あたふたと部屋を出たが...
徳田秋声 「仮装人物」
...おゑんさんは何處でもそこらに居て呉れといつて只あたふたとして居る...
長塚節 「菜の花」
...あたふたとドアを開けに行った...
久生十蘭 「肌色の月」
...そこへエベリ編集長があたふたと戻って来た...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...彼等はあたふたと逃げ惑つて...
牧野信一 「夜見の巻」
...あたふたとさがさなければならなかった...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...あたふたと逃げていく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...率八は抜け露地を駈け出してあたふたと用達(ようたし)に急いで行く...
吉川英治 「江戸三国志」
...ちょっとこの老爺(ろうや)がわけをお告げしてまいりますから」あたふたと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼はあたふたと、蔡九へいとまを告げ、自家用の美船で、江(こう)を渡って行ったが、そのまも心は空だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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