...あたたかくして寝ているとよいというので...
上村松園 「余齢初旅」
...蒸籠(せいろ)からあたたかそうな湯気が立ち...
梅崎春生 「狂い凧」
...質受しておのが香をかぐひとりで冬日のあたたかく・あるけば...
種田山頭火 「其中日記」
...友情のあたたかさがうれしい...
種田山頭火 「其中日記」
...私は猫(ねこ)に対して感ずるような純粋なあたたかい愛情を人間に対していだく事のできないのを残念に思う...
寺田寅彦 「子猫」
...あたたかい飲み物を与え...
永井隆 「この子を残して」
...あたたかい家庭と云うものは...
林芙美子 「新版 放浪記」
...蹠(あしうら)あたたかい渚に...
原民喜 「海の小品」
...うらうらとしたあたたかい陽を浴びて...
本庄陸男 「石狩川」
...何かあたたかい物の...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...もう些ツと温(あたたか)な...
三島霜川 「虚弱」
...あたたかなものに心をひかれ...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...母親の慈愛の温(あたたか)さを知らない青年の心には...
水上滝太郎 「九月一日」
...あたたかいものに...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...わたくしは夜はあたたかにおやすみなさるようにいって山を下りました...
室生犀星 「あじゃり」
...あたたかな、深い幸福感が(いまははっきりと)彼を包むようであった...
山本周五郎 「花も刀も」
...千夜のおもざしもおぼろげであるし、肌の香も、その触感も、あたたかみも、そうしてふるえおののく喘(あえ)ぎや、絶えいりそうな囁きや、忍び泣く声までも、すべてほの暗いおぼろに包まれていた...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...わが家の領土へ入ったようなあたたかさだった...
吉川英治 「私本太平記」
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