...それを微塵(みじん)に打ち壊そうとあせる自分の焦躁が恐ろしくさえあった...
有島武郎 「星座」
...あせることなくやっている間に...
岩野泡鳴 「耽溺」
...あせることはない...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...花が色あせると宗匠はねんごろにそれを川に流し...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...ただ濱邊へとあせるのです...
太宰治 「陰火」
...文学の道あせる事無用と確信致し居る者に候(そうろう)...
太宰治 「虚構の春」
...だから諸君はあせる必要など少しもないのである...
田山録弥 「私の考へてゐる事」
...幾度となくそれ等のビザンテン模様は火の上に置かれて色のあせる金のようにあわくなって行った...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...売名にのみ心あせるものの長く堪(た)ふべき所ならず...
永井荷風 「書かでもの記」
...こっちがあせればあせるほど...
中里介山 「大菩薩峠」
...何事をも怖化(か)せんとあせる矢先に現わるる門番の狂言は...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...あせればあせる程...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...どうかして口へ出さうとしてあせるやうに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...自分があまりに無我夢中になって恋にあせることが一つはこの家の人に好感を与えなかったのであろうと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...せめて精神的にでも解放されようとあせる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...あせるなあせるな...
吉川英治 「江戸三国志」
...このあせる理由も...
吉川英治 「黒田如水」
...気はあせる...
吉川英治 「私本太平記」
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