...まるで山の中から拾ってきた猿のようなあしらいを受けた...
有島武郎 「星座」
...客あしらいというのは客を最大の距離にとおざけておく技術となった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...まるでもう毛虫か乞食(こじき)みたいなあしらいを頂戴するし...
太宰治 「春の枯葉」
...老夫婦の餘りにも慇懃をきわめるあしらいといい...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...酔ってさえいなければ、もっと強調に、怪しみと驚きの表情をしたのでしょうが、たった今、ようやく酔線を越えたばかり、まだ酔(すい)と醒(せい)の境をうろついていた女には、それほど世界が廻っているとは見えなかったらしく、「お連れさんでしょう――そんならそうとおっしゃればいいに」甘ったれる調子で、暫くあしらい、後ろへ置かれた手をも、ちっとも辞退しないで、むしろわざと後ろへしなだれかかって、芝居半ばにテレきった自分の身体(からだ)を、持扱ってもらいたい素振りをしたが、それをそのまま底へ引込むように受入れ、肩へかかった手が、胸へ廻り、首を抱きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あしらい兼ねている前で...
中里介山 「大菩薩峠」
...船頭共だけであしらい兼ねていた問題の川破りの男が...
中里介山 「大菩薩峠」
...二本の刀を落し差しといったように腰にあしらい...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうしても同輩以下のあしらいであり...
中里介山 「大菩薩峠」
...あわててそれを拭き、それを取りのけ、それをあしらい、しているうちに、また机の前へ坐り直しはしたが、ぞくぞくとして寒気(さむけ)がこうじ、肌がこんなに粟になる...
中里介山 「大菩薩峠」
...井上半十郎兎(と)もすればあしらい兼ねます...
野村胡堂 「江戸の火術」
...家の子郎党達は下へも置かぬあしらい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...簡単にはあしらいかねた...
久生十蘭 「春の山」
...大王アレクサンドロスを鼻の先であしらいながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...文化的の方はコソ泥あしらいをされて...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...九兵衛はあしらいよく...
吉川英治 「江戸三国志」
...女あしらいに馴れていて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...寺の商売が立ちゆかぬ」子供あしらいである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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