...馬が近ずくと一旦パツと飛び立つた桜鳥が、直ぐまたその土塊の島に降りて、虫をあさる...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...月をあさる花そのこゑはなめらかな砂のうへをはしる水貝(みづがひ)のささやき...
大手拓次 「藍色の蟇」
......
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...戦争の残飯(ざんぱん)をあさる人たちも多いなかへ...
壺井栄 「二十四の瞳」
...ことに文句に絶えず頭を使いながらせき込んで印字機の鍵盤(けんばん)をあさる時...
寺田寅彦 「芝刈り」
... 690流の岸に餌をあさる羽禽の群に――頸長き白鳥あるは丹鶴に...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...当座の食物をあさるべく...
中里介山 「大菩薩峠」
...田越しに助川の濱の老松が見える松越えて濱の烏の來てあさる青田の畦に萱草赤し十三日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...客をあさるともなく眺めてゐると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...江戸中の噂をあさるので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...次々と更に刺戟の強い食い物をあさる...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...書庫をあさるためであった...
森鴎外 「安井夫人」
...これこそ私の最も好んで読みあさるものです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしが書物をあさるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あれからこれへと味わいあさることをあまり好まない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...餌をあさる雉子(きじ)のように...
吉川英治 「江戸三国志」
...餌をあさる鳥にもついばまれず...
吉川英治 「三国志」
...水口につどへる群のくろぐろと泳ぎて鮒(ふな)も水もひかれりいしたたきあきつ蛙子あそび恍(ほ)け池にうつれる庭石の影まひおりて石菖のなかにものあさる鶺鴒(いしたたき)の咽喉の黄いろき見たり庭石のひとつひとつに蜥蜴(とかげ)ゐて這ひあそぶ晝となりにけるかな...
若山牧水 「樹木とその葉」
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