...あさはかなさるぢえだよ...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...あさはかな思い違いをして「人にすすめられて止むなく参りました」とか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...あさはかな老職人に過ぎなかつたやうに思はれます...
太宰治 「右大臣実朝」
...あさはかな醜態をさらすだけだ...
太宰治 「駈込み訴え」
...採るところなきあさはかな駄犬ばかりである...
太宰治 「畜犬談」
...あさはかな音である...
太宰治 「津軽」
...虫ばみ枯れかかった葉を故意にあさはかな了簡(りょうけん)で除いて写した向日葵の絵は到底リアルな向日葵の絵ではあり得ない...
寺田寅彦 「備忘録」
...あさはかな「私」にさえぎられてそれができないで苦しんでいるわれわれが...
寺田寅彦 「備忘録」
...あさはかな慾得ずくから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...自分のわがままはこの財産のためにやっと存在を許されているのだからよほど腰の坐(すわ)らないあさはかなものに違ないと推断する...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...「女はあさはかなもんだからな」この言葉を聴(き)いた小林は急に笑い出した...
夏目漱石 「明暗」
...つまりだ――わが国の指導者達は、悲しいかな、もともと、あさはかな、まちがった者達だった...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...あさはかな恋と思われたくないと御自制をあそばして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ちょっとしたことにもあさはかな邪推などする人が一人でもあれば周囲の人は迷惑するものですからね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それよりもあさはかなほうがましなようだね」などとお言いになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もともとあさはかな女であるにすぎぬ弁が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それが判らないでゐて小説を書かうとする此方があさはかなのだと思つた...
室生犀星 「渚」
...自由を反抗と解するのはあさはかな経験に過ぎない...
柳宗悦 「民藝四十年」
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