...私の個性は永くこの境地への帰還にあこがれていたのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...著者のひが目には『あこがれ』尤(もつと)も目につく...
石川啄木 「閑天地」
...私がこの島に来たときからあこがれていた秀ちゃんの顔を...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...完成と秩序をこそあこがれた...
太宰治 「一日の労苦」
...それは民衆へのあこがれというものだ...
太宰治 「作家の手帖」
...美しい女の幻影にあこがれて輾転反側した彼...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...口で言ふべきところを懷紙に書いてそれを厨子の上に置いたりする生活だの――さういふものに曾ては深くあこがれてそしてその野山を見捨てゝはるばる出かけて來たのであるけれども...
田山花袋 「道綱の母」
...星地に落ちてそのあした谷間のゆりの咲く見れば露影消てそのゆふべ岑上(おのへ)の雲の湧く見れば――おのが姿にあこがれて花(一)となりしもあるものを清き乙女(二)のむくろよりなどか菫の咲かざらむ...
土井晩翠 「天地有情」
...やるせないあこがれを感じて居たのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...未知のものへの浪漫的なあこがれを呼び起す...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
......
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...純白の広東縮緬(カントン・クレエプ)の客間着に銀の帯を〆め憧憬(あこがれ)に満ちたあどけない眼を見開きながら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...人間の生活が現在にあるよりももっと条理にかなった運営の方法をもち、互に理解しあえる智慧とその発露を可能にする社会の方がより人間らしく幸福だという判断、あこがれに、何の邪悪な要素があるだろう...
宮本百合子 「あとがき(『二つの庭』)」
...いとしいあこがれも信頼の籠に盛られれば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あてもないあこがれ心と...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...幼い日からのあこがれが今またこの人の心を哀れにさせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...男も知ることの出來ないあこがれを其處でつひやしてゐた...
室生犀星 「はるあはれ」
...そして少年の目の中に赫いてゐるあこがれに気が付いた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
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