...大概(たいがい)の人間(にんげん)はただそれっきりの事(こと)にあくせくして一生(しょう)を過(すご)して了(しま)うのであるが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...お前がしなくつても済むだらう? いちんちあくせくして騒がないで...
伊藤野枝 「惑ひ」
...子供のことやらをあくせくしているのでございます」「そりゃア...
岩野泡鳴 「耽溺」
...ただもう幕府大事であくせくしてゐるあの相州さまなど...
太宰治 「右大臣実朝」
...何をあくせくしているのだ」来宮様はそうそうろうろうとして歩いた...
田中貢太郎 「火傷した神様」
...あくせくしているのを憐みながら己(じぶん)の住居(すまい)の近くへ帰って来た...
田中貢太郎 「火傷した神様」
...一歩でも人の先に出よう出ようとのみあくせくしている...
田山花袋 「田舎教師」
...ずっと荷物のまわりであくせくしていたが...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...生徒も先生も不断にこの強制的に定められた晴れの日の準備にあくせくしていなければならない...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...あくせくしていた...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...逸品を得ようとする困難な努力にあくせくしてる博学な蛮勇を若いドイツが傾けつくしている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あくせくして他人の思想を考えはしなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...社務にあくせくしているのと...
新渡戸稲造 「自警録」
...人間だけがあくせくしている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...五人も抱えてあくせくしているのを...
林芙美子 「平凡な女」
...窮屈な内地の生活のなかであくせくしてゐるよりは...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...なんかにあくせくして居る人達をほんとうに不具な可哀そうな心を持った人達だと思って見ます...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...あくせくして一通余計に面白くもない手紙を書いてやきもきしてみたところで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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