...困ったことが起ると思います」「困ったこととは……」「宇宙艇がとびあがると...
海野十三 「火星兵団」
...炉辺に坐って燃えあがる焚火(たきび)の焔(ほのお)を眺めていた...
太宰治 「ロマネスク」
...・風をおきあがる草の蛇いちご・鳴きつつ呑まれつつ蛙が蛇に・雨をたたへてあふるるにういて柿の花・霽れててふてふ二つとなり三つとなり・いつでも植ゑられる水田蛙なく・夏めいた空がはつきりとあふれる水『性慾といふもの』性慾といふものは怪物である...
種田山頭火 「其中日記」
...銀子は少し伸びあがるようにして...
徳田秋声 「縮図」
...むやみに高い所へあがるということでした...
豊島与志雄 「強い賢い王様の話」
...磯へつくと船はぐるつとめぐされて艫が波打際まで突きあがる...
長塚節 「佐渡が島」
...かすかにわきあがる力のいろが見えました...
新美南吉 「いぼ」
...殺したのは俺だと言い出しあがる...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「何をしあがるッ」曲者は恐ろしい剛力で突飛ばしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ふきだしたくなるくらいむやみに飛びあがる...
久生十蘭 「だいこん」
...愛憎四五日来の雨があがると...
火野葦平 「花と龍」
...その実際に事のあがるは今日の如し...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...燃えあがるその焔さえ...
本庄陸男 「石狩川」
...他所(よそ)の娘はんに參つてゐやあがるんだぜ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...これをあがると、からだに力がつくからよ...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「赤ずきん」
...新八が立ちあがると...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いつもなら、わっと泣き出して度々ある禿同士の喧嘩が始まったであろうに、思いがけなく、降りしきる雪を浴びたので、落ちた禿は、偶然な喜びでも拾ったように、起きあがると、もっと雪の身にあたる外へ出て行って、大雪、小雪法然(ほうねん)さんは見えぬ何してござろ経(きょう)誦(よ)んでおざった雪食べておざった突然、こう大声に歌いだして、口の中へ雪を吸いこむように身を反(そ)らしながら、ふたつの袂(たもと)で、舞い始めた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「さあ!」――彼女はそっと自分の寝室へあがると...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??