...まるで鼎の沸くような騒ぎだった...
海野十三 「深夜の市長」
...屹として水に鼎立す...
大町桂月 「北總の十六島」
...そこに大きな鼎(かなえ)があって...
田中貢太郎 「続黄梁」
...半島をぐるりと取巻いて鼎の沸くやうに波の打寄せて来てゐるさまも...
田山録弥 「磯清水」
...火焔の傍に巨大の鼎備へしめ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その各々の脚の下、金の車輪を彼は附す、 375かくて見る目を驚かし、鼎自ら搖ぎ出で、神の評議の席に行き、しかして後に歸るを得...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...牛一頭の價ある 885鼎を――未だ火に懸けず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...若くは鼎の輕重を問はれむとするの状なきに非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...王城の地はその鼎沸(ていふつ)の中心に置かれても...
中里介山 「大菩薩峠」
...力千鈞(せんきん)の鼎(かなえ)を挙げる勇者を彼(かれ)は見たことがある...
中島敦 「弟子」
...傍(かたわ)らには彼が平生使用した風呂桶(ふろおけ)が九鼎(きゅうてい)のごとく尊げに置かれてある...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...鼎(かなえ)になって静かな話を始めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...局長と鼎座の席で...
久生十蘭 「魔都」
...鼎斎は安政三年正月七日に五十八で歿した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...五百は鼎斎を師とした外に...
森鴎外 「渋江抽斎」
...一人前の話長兄松岡鼎が神戸の師範に入る以前のことである...
柳田国男 「故郷七十年」
...松を焚いて燈火とするための石の平鼎(ひらがなえ)を用いていたのが...
柳田国男 「雪国の春」
...官兵衛との三人鼎座(ていざ)であったが...
吉川英治 「黒田如水」
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