...画楼簾裡(ぐわろうれんり)に黯淡(あんたん)たるの処...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...さうして私は眞正に碎かれざる心の苦楚の故に黯然としてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...黯然(あんぜん)として黄昏(くわうこん)に及んだ...
石川啄木 「悲しき思出」
...この辺土に墓となつた征西将軍宮(せい/\しやうぐんのみや)の事蹟(じせき)を考へて黯然(あんぜん)とした...
田山花袋 「父の墓」
...黯紅色のすごき血は疵口よりし流れ出づ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の一足毎に空はヨリ黯(くら)くなった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...時間よりも寧空の黯い為に町は最早火を点(とも)して居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...黯(くら)い気分になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...周囲(あたり)の黯(くら)い緑に競(きそ)う...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...召類篇には史黯を史默に作つてあるが...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...溝渠の水死して月黯澹たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...黯黒(くらやみ)の中(うち)からヌッと半身を捉出(ぬきだ)して...
二葉亭四迷 「浮雲」
...黯然久之(これをひさしうす)...
正岡子規 「病牀六尺」
...独り黯然(あんぜん)と予覚するのであった...
松永延造 「ラ氏の笛」
...北種はその色主に帯黄黯褐(あんかつ)で...
南方熊楠 「十二支考」
...あの黯澹たる深紅色の我目を喜ばしむる...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...そして颯々(さつさつ)と雑草を薙(なぎ)る黝黯(あおぐろ)い風……...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...何ともわからぬ一種の音――蜂の巣のそばで聞く羽音のような音がした――と思っているうちに死人の黯(くろ)ずんだ口腔(くち)の中(うち)から...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
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