...漢詩に「桂馬飄逸」という表現がある...
...月郊と床柱(とこばしら)5・6(夕)最近に『東西文学比較評論』といふ著作を公にした高安(たかやす)月郊氏は飄逸(へういつ)な詩人風の性行をもつて知られてゐる人だが...
薄田泣菫 「茶話」
...ひとしきり飄逸な歌を唱つて...
薄田泣菫 「独楽園」
...苦労した人だが毒のない飄逸(ひょういつ)な人だったから奈良で人望を得た...
高村光太郎 「回想録」
...しかしそんなことよりも見も知らぬ人のまえでこんな工合(ぐあい)に気やすくうたい出してうたうと直(す)ぐにその謡(うた)っているものの世界へ己(おの)れを没入させてしまい何の雑念にも煩(わずら)わされないといった風な飄逸(ひょういつ)な心境がきいているうちに自然とこちらへのりうつるので...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...何とも云えぬ飄逸(ひょういつ)な表情に...
谷崎潤一郎 「幇間」
...一茶的な飄逸味がある...
種田山頭火 「片隅の幸福」
...それでいてほとんど俗世の何事も知らないような飄逸(ひょういつ)なふうがあった...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...近頃四谷に移住(うつりす)みてよりはふと東坡(とうば)が酔余の手跡(しゅせき)を見その飄逸(ひょういつ)豪邁(ごうまい)の筆勢を憬慕(けいぼ)し法帖(ほうじょう)多く購求(あがないもと)めて手習(てならい)致しける故唐人(とうじん)が行草(ぎょうそう)の書体訳もなく読得(よみえ)しなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...絵は飄逸(へういつ)を狙つてやゝ俗になつてゐるが下手ではない...
長與善郎 「青銅の基督」
...飄逸的情操と云うのを作っても差支(さしつかえ)ない...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...その微妙な人心の生むいとも朗らかな自然の飄逸味に...
牧野信一 「推賞寸言」
...飄逸な掛声で音頭をとつても...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...いかにも飄逸な筆を揮つてゐた...
牧野信一 「風流旅行」
...きょうびはあの飄逸な万橘の唄も...
正岡容 「寄席行燈」
...なんとなく飄逸の点があって...
山本笑月 「明治世相百話」
...翁は稀に見る飄逸の名人肌...
山本笑月 「明治世相百話」
...その画風は真に飄逸の点で天下一品...
山本笑月 「明治世相百話」
...お坐りなされ」飄逸(ひょういつ)な...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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