...彼女の声が顫動しているのがわかる...
...震えるような顫動が起こって、機械が停止した...
...顫動は、人の声や感情を表す場合もある...
...彼は顫動しながら、熱弁を振るった...
...神経質な彼女は、ちょっとしたことで顫動してしまう...
...その鉛筆の不規則な顫動(せんどう)によって彼の代表している犯人の内心の動乱の表識たるべき手指のわななきを見せるというような細かい技巧が要求される...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...苦しげな顫動をするのみだ...
ボードレール 富永太郎訳 「芸術家の告白祈祷」
...顫動(せんどう)し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そは遮(さえ)ぎられたる風の静なる顫動(せんどう)さながら隠れし小禽(ことり)のひそかに飛去るごとくさとむらがり立ちて起ると見れば消え去るなり...
永井荷風 「向嶋」
...のした翅から鋭い光を顫動させる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...そこには一種のアイロニーが顫動(せんどう)していた...
夏目漱石 「明暗」
...人心の内部に顫動する所の感情そのものの本質を凝視し...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...船のなかではその顫動(せんどう)を感じるのだ...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...俺の生活は下らない感覚の顫動の為に攪乱(かうらん)されるやうな...
平出修 「公判」
...この二人の中で和音をして顫動してゐるものは...
堀辰雄 「Ombra di Venezia」
...それは手のなかに咲いてゐる花であり、炎であり、鋭い矢であり、思考の地平線であり、魂の顫動である...
堀辰雄 「クロオデルの「能」」
...下からぴりぴり響いて来る機関の顫動(せんどう)にも気を取られなくなった...
本庄陸男 「石狩川」
...弾力のあるかたい葉は顫動(せんどう)しつづける...
本庄陸男 「石狩川」
...異常な力が一閃迸り出て他の一切の顫動を打負かし...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...まだその緊張の顫動(せんどう)はのこっているというわけなのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...絶えずビクビク……ビクビク……と顫動(せんどう)しているだけであった...
夢野久作 「戦場」
...綜合の排列情調の動揺若くはその突感の差異分裂の顫動(せんどう)度合の対立的要素から感覚が閃き出し...
横光利一 「新感覚論」
...我々の心に鋭い顫動(せんどう)を呼び起こしはしないか...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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