...堪えかねたように顫える声で叫んだ...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...一種の心持でぶる/\と顫へるのであつた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...門(もん)の呼鈴(よびりん)が鳴(な)る度(たび)に惴々(びく/\)しては顫上(ふるへあが)る...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...顫い顫いあがってお札を引剥(ひっぺ)がした機(ひょうし)に...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...そんなに顫えていますかねえ...
林不忘 「安重根」
...そしてさも憎らしげに嫌悪の眸をまともに向け、ぶるぶる顫えて、破格(ブロークン)なロシヤ語に韃靼語を混ぜながら言った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...彼はいささか顫えを帶びた聲でつづけた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それ故私は旅館の寝床の毛布を引捲(ひきまく)る時にはいつも嫌悪の情に身を顫(ふる)わす...
永井荷風 「夏の町」
...年寄の手の顫(ふる)えたるは...
夏目漱石 「薤露行」
...巻烟草(まきタバコ)を持っていたその手が少し顫(ふる)えた...
夏目漱石 「こころ」
...決して嘘や僞(いつはり)は申しません――」薄い膝においた手が顫へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お筆はその通り顫へてゐるではないか」取りなしたのは小豆澤小六郎です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐ろしい期待に顫(ふる)えて勢子に従いました...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...「愚痴だよ」ハッチソンは顫える指先を上げて二人が逃げていった方向を指しながら...
久生十蘭 「魔都」
...何んな怒りの形相が私をそんなに迄身顫いさせ得るだろうか? 誠実な微笑! 私の体は痛み...
松永延造 「職工と微笑」
...すこし顫(おのの)きながら...
吉川英治 「剣難女難」
...一方が愈(いよいよ)ふるえ顫(おのの)くと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...身顫(みぶる)いをし...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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