...巖角なる一隻の雛を顧みるに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...』と再び隣席の首座訓導を顧みる...
石川啄木 「雲は天才である」
...顧みると温泉の外湯の煙は濛々(もうもう)と軒を包んでたち騰(のぼ)ってる...
伊藤左千夫 「白菊」
...〔註〕今や回首して往時を顧みるに...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...蓋し大隈を畏れたるに由る大隈を畏るゝは大隈と進歩黨との關係に顧みる所あるが爲なり彼れの進歩黨を好まざるは自由黨を好まざるに同じきなり然らば何故に前に大隈の入閣に贊成せる乎蓋し大隈出でずむば内閣改造の事成す可からざればなり今や彼は京攝の間に優悠して復た人世に意なきが如しと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ほっと一息ついて顧みると...
豊島与志雄 「ヒロシマの声」
...顧みると、秋子も赤ん坊もぐっすり寝込んでるらしかった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...宅中(うちじゅう)でそれを顧みるものは一人もなかった...
夏目漱石 「行人」
...もとよりこの地へ来て体裁を顧みる必要もない身だから...
夏目漱石 「手紙」
...「文学に紅葉氏一葉氏を顧みる時代ではない...
夏目漱石 「野分」
...もう少し辛防(しんぼう)がよくなくっちゃあ胃弱なんぞはほかの病気たあ違って直らないわねえ」とお盆を持って控えた御三(おさん)を顧みる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...家や村を顧みる暇がないのだ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...誰一人顧みるものもあるまい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...またこの箸を顧みる程の余裕がない...
森鴎外 「牛鍋」
...誰も開く者なく顧みる者なく...
柳宗悦 「民藝四十年」
...これが出てからはもはや通例の荒地開墾などは捨てて顧みるものもなくなったのであります...
柳田國男 「名字の話」
...だが――顧みると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いさゝかも身を顧みること法よりも重きには法伝はれず...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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