...然るに半里ほど隔つた本庄村の方の仲間から頻りに...
石川三四郎 「浪」
...頻りに義雄に勸めた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...浦塩方面の消息が頻りに耳に入るので...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...頻りに一緒にドライヴしようと誘ったが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...すると夫人は懐中電灯を照らして頻りにトランクの中を見ていましたが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...頻りに奔走していましたし...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...死んだキツチナア元帥が俘虜になつて独逸にゐるといふ噂が頻りにあつた...
薄田泣菫 「幽霊の芝居見」
...これらの船乗たちはその会話に頻りに海語を用いている...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...また晩方に来ますから」世高の話の中途から老婆は頻りにうなずきだしていた...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...今一人の若い方の船頭は頻りに荷物を運んで居た...
田山花袋 「朝」
...Y氏とその女性とは猶ほ頻りに話した...
田山録弥 「くづれた土手」
...それらの志士が頻りに出入して居たために...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...地下から頻りに湧き上つてくるやうな気持だつた...
原民喜 「永遠のみどり」
...焼跡と焼けてゐないところが頻りに彼の興味を惹いてゐたが...
原民喜 「氷花」
...一人はこの春さきの景色が煽情的だと云って頻りに嬉しさうに眺め廻した...
原民喜 「残雪」
...もう一人の男は頻りに居間の扉を叩いた...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...逃げたのではあるまいか」などと頻りにうわさしては...
吉川英治 「宮本武蔵」
...參拜を濟ませて社殿の背後の茶店に休んでゐると鷺の聲が頻りに落ちて來る...
若山牧水 「水郷めぐり」
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