...」と頬かむりを取った顔は……礼之進に捕まった...
泉鏡花 「婦系図」
...私は地下足袋で頬かむりの珍妙姿...
種田山頭火 「行乞記」
...そして密(マヽ)柑があつて(白船居)どうやら霽れさうな松のみどり沖から白帆の霽れてくる埋立地のそここゝ咲いてゐる頬かむりして夏めく風にそよいでる棕櫚竹の一本を伐る西瓜とパヽイヤとさて何を添へようか(白船居)春蘭そうして新聞むつまじく白髪となつてゐられる□星も見えない旅をつゞけてゐる□・岩へふんどし干してをいて・若葉のしづくで笠のしづくでよく話した...
種田山頭火 「行乞記」
...タオルもてヘルメツト帽の上より頬かむりし...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...縮髪に青いマフラの頬かむり...
永井荷風 「にぎり飯」
...わざわざ頬かむりを取って...
中里介山 「大菩薩峠」
...目に立たない色の手拭で頬かむりをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...再び穴の中へ下りて頬かむりを仕直すと共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...最初頬かむりをしていたところの手拭を取り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...実はねえ、お嬢様、ぜひあなたにひとつ買っていただいて、それを、このしがねえ奴が路用にして、これから国へ帰ろうてえんでございますから、お願いですよ、とにかく、代物(しろもの)をひとつごらん置きを願いましょうかな」と言って、頬かむりの奴が、後ろの方へ手をやって掻(か)いさぐったかと見ると、何か一物を取り出して、お銀様の部屋の中へさし出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...頬かむりの奴は仰山らしく押える真似(まね)をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...下り藤の定紋がこの鞘に一つ打ってござんす」七十七頬かむりの忍び男が...
中里介山 「大菩薩峠」
...お宿もとはどちら様でござんしたかなあ――どちら様へお越し?」送り狼もどきの頬かむりが...
中里介山 「大菩薩峠」
...漁夫の祝着なるマヒハヒを着し頬かむりをなし...
牧野信一 「貧しき日録」
...頬かむりから僅かにのぞいている眼と鼻のあたりに流れる汗を...
三好十郎 「おりき」
...「おれ達だよ」豆絞(まめしぼ)りの頬かむりを各(めいめい)脱(と)って...
吉川英治 「江戸三国志」
...路を教へて呉れた百姓も頬かむりの手拭を握つたまゝ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...M―さんの家ですか」百姓は自分から頬かむりをとって...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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