...本来江戸児とは比較にもならない頓馬(とんま)な地方人などに...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...「こんな頓馬な医者に何がわかる(ホワッ ダ ヘル ヂス クレイジイ ドクター)!聖路加病院の医者を呼んで来い(コール セントルカス ドクター)!」と息巻いたが自分でも不思議だと思ったのであろう...
橘外男 「葛根湯」
...私のことを頓馬だなどとはまさかおっしゃるおつもりじゃありますまいね?」と...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...余りに真剣だか或は余りに頓馬だかだったろう...
豊島与志雄 「慾」
...此の塩からを此様(こんな)皿に入れる頓馬はない...
永井荷風 「一月一日」
...頓馬(とんま)だねえ」お角さんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...頓馬だろうじゃないか」「わりゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを持つて買ひに行くのだと頓馬(とんま)を現はすに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...團子屋の頓馬も唯は置ぬと潮のやうに沸かへる騷ぎ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...まがひも無き大黒屋の美登利なれども誠に頓馬の言ひつる如く...
樋口一葉 「たけくらべ」
...連れ立ちて團子屋の前を過ぎるに頓馬は店より聲をかけてお中が宜しう御座いますと仰山な言葉を聞くより美登利は泣きたいやうな顏つきして...
樋口一葉 「たけくらべ」
...間拔(まぬけ)に背(せ)のたかい大人(おとな)のやうな面(つら)をして居(ゐ)る團子屋(だんごや)の頓馬(とんま)が...
樋口一葉 「たけくらべ」
...頓馬な百姓め、ほくほくもので悦に入りをつただが、売りもののバタはからつきし、値踏みひとつする者もねえ始末さ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「頓馬太平記」の時...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...手と足で砂利の上を這うている頓馬(とんま)で其の癖素早い姿が...
室生犀星 「とかげ」
...その申し訳があまりにも頓馬でばかばかしいから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いくら頓馬(とんま)の武大(ぶだ)でも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...押しが太い』『頓馬(とんま)ッ』『撲(なぐ)ってしまえ』八方から口汚い罵倒(ばとう)の暴風(あらし)だった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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