...響き渡るやうな百舌鳥(もず)の声でも頭の上で聞えさうな気がする...
伊藤野枝 「惑ひ」
...突然湖面に響き渡るエンジンの爆音...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...それが小屋の中から静かな園内へ響き渡る...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...やがて重々しく響き渡るようになって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...汽車じゅうへ響き渡るような声でから/\と笑いだした...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...この胸に響き渡るではないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんつくどんどんつくつくと鳴る太鼓の音が空低しとばかりに響き渡る...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...長屋中へ響き渡るやうな聲で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馬鹿馬鹿しい」風呂場(ふろば)から町内中に響き渡るように怒鳴っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...とある路地の奧から響き渡る八五郎の張り上げた聲は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町内に響き渡るやうな聲を張上げて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家中に響き渡るやうな聲で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見よ 穹窿に煤煙ながれ工場區街の屋根屋根より悲しき汽笛は響き渡る...
萩原朔太郎 「氷島」
...〈我ニハ堅キ心アリ……〉にはかに喨々たるラツパの音が響き渡ると...
牧野信一 「サクラの花びら」
...拍手の音のやうに響き渡る...
牧野信一 「舞踏学校見物」
...続いてトテツテテテ……と響き渡るラツパの音...
三好十郎 「おスミの持参金」
...室中に響き渡るような大きな声で怒鳴り付けた...
夢野久作 「霊感!」
...而もその間に何とも言ひ難い寂(さび)を持つたこの聲が山から溪の冷たい肌を刺す樣にして響き渡るのは大抵午前の四時前後である...
若山牧水 「山寺」
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