...其六一靜子の縁談は...
石川啄木 「鳥影」
...書かれてあるのは擬(まが)ひもなく靜子自身の顏ではないか!Erste(ルステ)Eindruck(アインドルック)(第一印象)と...
石川啄木 「鳥影」
...波靜かにして水に哀れの痕も殘らず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...蟲の聲などの靜かに聞える頃であつた...
田山花袋 「歸國」
...追憶にふさわしい靜かな折々に...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...さうして此優しい靜かな昨日の浦を前にして何時までも只立つて居たいやうな心持がした...
長塚節 「佐渡が島」
...お靜とは許婚(いひなづけ)の仲の...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...死んでも私は此處を動きません」お靜はあまりの事に顛倒(てんだう)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その女は」平次はお靜を顧(かへり)みて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...靜かに仰ぐ淺黒い顏は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お力(りき)は一散(さん)に家(いゑ)を出(で)て、行(ゆ)かれる物(もの)なら此(この)まゝに唐天竺(からてんぢく)の果(はて)までも行(い)つて仕舞(しまい)たい、あゝ嫌(いや)だ嫌(いや)だ嫌(いや)だ、何(ど)うしたなら人(ひと)の聲(こゑ)も聞(きこ)えない物(もの)の音(おと)もしない、靜(しづ)かな、靜(しづ)かな、自分(じぶん)の心(こゝろ)も何(なに)もぼうつとして物思(ものおも)ひのない處(ところ)へ行(ゆ)かれるであらう、つまらぬ、くだらぬ、面白(おもしろ)くない、情(なさけ)ない悲(かな)しい心細(こゝろぼそ)い中(なか)に、何時(いつ)まで私(わたし)は止(と)められて居(ゐ)るのかしら、これが一生(せう)か、一生(せう)がこれか、あゝ嫌(いや)だ/\と道端(みちばた)の立木(たちき)へ夢中(むちう)に寄(より)かゝつて暫時(しばらく)そこに立(たち)どまれば、渡(わた)るにや怕(こわ)し渡(わた)らねばと自分(じぶん)の謳(うた)ひし聲(こゑ)を其(その)まゝ何處(どこ)ともなく響(ひゞ)いて來(く)るに、仕方(しかた)がない矢張(やつぱ)り私(わたし)も丸木橋(まるきばし)をば渡(わた)らずはなるまい、父(とゝ)さんも踏(ふみ)かへして落(おち)てお仕舞(しまい)なされ、祖父(おぢい)さんも同(おな)じ事(こと)であつたといふ、何(ど)うで幾代(いくだい)もの恨(うら)みを背負(せおう)て出(で)た私(わたし)なれば爲(す)る丈(だけ)の事(こと)はしなければ死(し)んでも死(し)なれぬのであらう、情(なさけ)ないとても誰(た)れも哀(あは)れと思(おも)ふてくれる人(ひと)はあるまじく、悲(かな)しいと言(い)へば商買(しようばい)がらを嫌(きら)ふかと一ト口(くち)に言(い)はれて仕舞(しまう)、ゑゝ何(ど)うなりとも勝手(かつて)になれ、勝手(かつて)になれ、私(わたし)には以上(いじよう)考(かんが)へたとて私(わたし)の身(み)の行(ゆ)き方(かた)は分(わか)らぬなれば、分(わか)らぬなりに菊(きく)の井(ゐ)のお力(りき)を通(とほ)してゆかう、人情(にんじよう)しらず義理(ぎり)しらずか其樣(そん)な事(こと)も思(おも)ふまい、思(おも)ふたとて何(ど)うなる物(もの)ぞ、此樣(こん)な身(み)で此樣(こん)な業體(げうてい)で、此樣(こん)な宿世(すくせ)で、何(ど)うしたからとて人並(ひとな)みでは無(な)いに相違(さうい)なければ、人並(ひとなみ)の事(こと)を考(かんが)へて苦勞(くろう)する丈(だけ)間違(まちが)ひであろ、あゝ陰氣(いんき)らしい何(なん)だとて此樣(こん)な處(ところ)に立(た)つて居(ゐ)るのか、何(なに)しに此樣(こん)な處(ところ)へ出(で)て來(き)たのか、馬鹿(ばか)らしい氣違(きちがひ)じみた、我身(わがみ)ながら分(わか)らぬ、もう/\皈(かへ)りませうとて横町(よこちよう)の闇(やみ)をば出(で)はなれて夜店(よみせ)の並(なら)ぶにぎやかなる小路(こうぢ)を氣(き)まぎらしにとぶら/\歩(あ)るけば、行(ゆき)かよふ人(ひと)の顏(かほ)少(ちい)さく/\擦(す)れ違(ちが)ふ人(ひと)の顏(かほ)さへも遙(はるか)とほくに見(み)るやう思(おも)はれて、我(わ)が踏(ふ)む土(つち)のみ一丈も上(うへ)にあがり居(ゐ)る如(ごと)く、がや/\といふ聲(こゑ)は聞(きこ)ゆれど井(ゐ)の底(そこ)に物(もの)を落(おと)したる如(ごと)き響(ひゞ)きに聞(きゝ)なされて、人(ひと)の聲(こゑ)は、人(ひと)の聲(こゑ)、我(わ)が考(かんが)へは考(かんが)へと別々(べつ/\)に成(な)りて、更(さら)に何事(なにごと)にも氣(き)のまぎれる物(もの)なく、人立(ひとだち)おびたゞしき夫婦(めをと)あらそひの軒先(のきさき)などを過(す)ぐるとも、唯(たゞ)我(わ)れのみは廣野(ひろの)の原(はら)の冬枯(ふゆが)れを行(ゆ)くやうに、心(こゝろ)に止(と)まる物(もの)もなく、氣(き)にかゝる景色(けしき)にも覺(おぼ)えぬは、我(わ)れながら酷(ひど)く逆上(のぼせ)て人心(ひとごゝろ)のないのにと覺束(おぼつか)なく、氣(き)が狂(くる)ひはせぬかと立(たち)どまる途端(とたん)、お力(りき)何處(どこ)へ行(ゆ)くとて肩(かた)を打(う)つ人(ひと)あり...
樋口一葉 「にごりえ」
...その靜けさのうちに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...リヴァズ氏が椅子(いす)を私の後に運んで靜かに私を坐らせようと試みてゐるのに氣が附いた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...靜(しづ)かに再(ふたゝ)び愛(あい)ちやんの所(ところ)へ泳(およ)いで來(き)ましたが...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...が歸つて靜に一人二階へ横になると疲れからばかりではない...
横光利一 「悲しみの代價」
...短慮で、性急で、焦躁であつたロォヌ河が、一度びこの大衆の中へ流れ出た時、靜められ、なごめられ、穩かになり、即ち立派なおとなとなる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...まことに羨むべき靜な坐り腰が見えた...
吉川英治 「折々の記」
...牛臥から靜浦江の浦にかけての富士など説明を付けるのがいやになる位ゐもう一般的に聞えた名勝となつてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
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