...するとこの漢学者は露骨に不快な表情を示し...
芥川龍之介 「歯車」
...そう不愉快を露骨に現わすこともなく...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼の敵意は露骨になつていつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...軍治は蒔の薄汚い立居には以前にも露骨に顔をしかめなどしてゐたのだが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...だがこの特色は政治的判断になると最も露骨にその欠陥を暴露する...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そしてそれが云わば露骨に...
戸坂潤 「デカルトと引用精神」
...そう露骨に見せるということはありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちから露骨に切り出さない以上...
夏目漱石 「行人」
...まだ露骨にだって云えますよ...
夏目漱石 「明暗」
...それも露骨に非難すると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...輿論は例の調子を最も露骨に示して...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...自分の愛情を露骨に示すことがなんとなく面映ゆく思われるもンだから...
久生十蘭 「湖畔」
...気軽さで覆つてゐた「落胆さ」が次第に露骨に増長して来るのを彼は覚え初めた...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...その野心をはや露骨にして...
吉川英治 「三国志」
...これほど露骨に青すじを立てたことは珍しい...
吉川英治 「三国志」
...その日、彼らの屋敷へも、ここへ見えた六波羅筋らしき武士が立ち廻って、そこでは露骨に、卯木夫婦のことや、忍(おし)ノ権三(ごんざ)に危害を加えた者の詮議だてなど、洩らしていたというのである...
吉川英治 「私本太平記」
...従って先生は対話の場合かなり無遠慮に露骨に突っ込んで来るにかかわらず...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...特に行成との間は「見苦しき事ども」を露骨に言いはやされる仲であったが...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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