...これだけ貞世から隔たると葉子は始めて少し気のゆるむのを覚えて...
有島武郎 「或る女」
...もう五十年七十年と時代が隔たるにつれまして...
上村松園 「靄の彼方」
...遣るもんか」五十間も隔たる向河岸ながら...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...蟹田と金木と相隔たる事...
太宰治 「津軽」
...時間が隔たるに従ってその変化も多いはずであり...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...この間を隔たる幾日かの前後に...
中里介山 「大菩薩峠」
...毫釐(ごうり)も差あれば天地はるかに隔たるとは...
中里介山 「大菩薩峠」
...「さあ」と小野さんは隔たる人を近く誘うような挨拶(あいさつ)をする...
夏目漱石 「虞美人草」
...西東隔たる京を縫うて...
夏目漱石 「虞美人草」
...創作の年代が甚だしく隔たるために...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...鹿兒島を隔たること九十七哩...
林芙美子 「屋久島紀行」
...広島から隔たること五里あまり...
原民喜 「小さな村」
...家にあり病院にある子と母の隔たる路に今日は雨降る作者は十一人の子女を育てられたが最も可愛がられたのは長男の光さんと末娘の藤子さんとで...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...怒ったりする時は三寸五分位に隔たる...
松永延造 「職工と微笑」
...斯んな種類の悪は自身で自然に湧き起る力のないことを! 之は善を隔たる一歩のものであることを!復讐の代償未だ何かが続いている...
松永延造 「職工と微笑」
...原稿から空間的に隔たる結果として...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...ここは山川四十里隔たる離落...
宮崎湖処子 「空屋」
...大岩の二砦はお味方の陣を隔たること最も遠い地点にあり...
吉川英治 「新書太閤記」
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