...限りある都市の地積が一杯になると四捨五入して余分を市外に掃出さねばならない...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...既に限りある収入を以て限りなき政務を遂行せざるべからざる以上...
大隈重信 「選挙人に与う」
...その警戒なぞは到底限りある官憲の力の及ぶところではないのであった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...限りある一生で限りなき生活状態に一々入つて行つて見るわけに行かない...
田山録弥 「小説新論」
...限りあるの人生、限あるの能力また已(やむ)を得ざるなり...
津田左右吉 「史論の流行」
...一人の人間が限りある時間に仕遂げた仕事であってみれば...
寺田寅彦 「学位について」
...紙数の限りあるために意を尽くさない点の多いのを遺憾とする...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...なんとなればかの陸海軍の制はその先着の勢力をばその人一世一代に限りあるいはその孤子寡婦〔すなわち爵位・勲章・年金〕に限ることあるもわが封建社会はこれを拡げてその末世末代までも及ぼしたるものなればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...私はこの命数限りある書物をささげる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「陸の土地は限りあるものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...限りあるこのたびの旅路...
中里介山 「大菩薩峠」
...これほどゝ限りある圖の中に...
樋口一葉 「花ごもり」
...濠(ほり)や柵(さく)などは限りある人の力になるもので...
柳田國男 「地名の研究」
...それが限りある専門作者の才能を過信したばかりに...
柳田國男 「夢と文芸」
...くたくたに疲れていらっしゃるのに「限りある身の力ためさん」と...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...車輪のごとく早く移り変りゆく時勢にあって人寿一代(じんじゅいちだい)の限りある身をもち...
吉川英治 「新書太閤記」
...――「なぜと申せば、かかる戦いの日にはまだよいが、いよいよ、城に籠(こも)って、限りある物を、一日でも長く喰いのばす時には、一城の者が、少量の食をよく噛むと噛まぬでは、大きな違いが、城の支えにも体の元気にも現われて来よう...
吉川英治 「新書太閤記」
...限りある財力で限りない兵は養えないし...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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