...柿江は途中で道を間違えるに違いないしと...
有島武郎 「星座」
...間違えるはずはないが...
伊藤野枝 「転機」
...一度だって間違えるようなことはありませんからな...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...そんなことを間違えるはずはないじゃないか!……時々あすこへ行ったついでに有り合せの花なんぞを上げていたもんだから...
橘外男 「逗子物語」
...日附や番地を間違えるのは始終である...
谷崎潤一郎 「鍵」
...ある晩のこと茶音頭の手事(てごと)を稽古していると佐助の呑(の)み込(こ)みが悪くてなかなか覚えない幾度(いくど)やっても間違えるのに業を煮(に)やして例のごとく自分は三味線を下に置き...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...間違えると承知しないわよ...
豊島与志雄 「黒点」
...何ういう使者だ、と聞かれたなら、内密の用につき、心利いた者を、至急、およこし下されますよう――火急の用にて、諸方へお知らせしておりますゆえ、手不足の当方より、一々、その旨を話す者を、差上げられませぬから、と――」こう云って、若党に「そちは、山一殿のところへ参り、善助を、高崎殿のところへ、やってくれ、口上を、間違えるな...
直木三十五 「南国太平記」
...踏み間違えるという心配はないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...交換が間違えるのは...
中谷宇吉郎 「硝子を破る者」
...間違えるような人相じゃありません」平次とガラッ八は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「畜生! 間違えるない...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...なめくじとつばきのかたまりとを間違えるというような無理な作為にもかかわらず面白い読み物である...
平林初之輔 「新人の諸作一括」
...そして一体どうして紳士たちがこいつらを本物の紳士と間違えるのか想像しかねた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...道を間違えるなよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...「なにものだ? というわけですさ、――間違えるな、日本政府の堀盛とは俺のことだ、と、名乗りましたな、それならば一議に及ばず斬って捨てろ、白刃をふりかぶったので驚いた、――日本政府の堀盛と知って斬るのか、――いかにも、――それはそうでしょう、五稜廓(ごりょうかく)政府の出来ていたことなどカラフトでは知らなかった、その大将が榎本と聞いて云ったそうです、――生命を惜むわけではないが、とにかく榎本に会わせて貰(もら)いたいものだ、どこで死のうと覚悟の上だ、カラフト問題を埋めては死にきれない――と、そう叱りとばしたのが、それがあの堀さんですよ、函館まで護送させて――そこはさすがにおん大将ともなる榎本の釜次郎(かまじろう)さんだ、両雄相見てたちまち意気投合したんでございますね、大したものですよ、榎本さんは云いました、――お身はその足で直ちに日本政府に申告するが宜(よ)い、われらが軍艦にて津軽までお送り申そう――と、昨日の敵は今日の友ですよ、大臣級の人物が来なくッちゃア――と、黒田さんを引っぱって来たのも堀さんですよ、黒田さんと云えば函館戦争の参謀で、榎本さんたちの助命についちゃア頭をまるめたあの人で、西郷さんの弟分で――」阿賀妻は手をあげて話を抑えた...
本庄陸男 「石狩川」
...そして名称を間違えるのは文化の恥だということを悟らないのだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...きっと宋代の油滴と間違えるほどであります...
柳宗悦 「北支の民藝(放送講演)」
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