...醜い河童も少ない為でせう...
芥川龍之介 「河童」
...恐怖と驚愕(きょうがく)とを代る代る醜い顔に表しながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...俺は此の如き醜い心を悉く對手の前に懺悔する事が出來るかどうか自分自身に訊いて見た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...つまり二度生れて来るやうなもので、最初は不完全で、ノロ/\して、大食ひで、醜いが、後には完全で、敏捷で、大食でなく、綺麗なものになる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...実に醜い...
太宰治 「風の便り」
...それは醜い黒い顔であった...
田中貢太郎 「累物語」
...彼の厚い醜い唇からはじまつてしだいに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...無慈悲なるまでに明るい視力によって照らし出さるる現実の醜い姿に悩みつつ...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...実に嫌な――というより寧ろ醜い心地だった...
豊島与志雄 「理想の女」
...彼女の醜い点ばかりであった...
豊島与志雄 「理想の女」
...そのとき思いがけなく恐ろしい醜い想念がわたしの頭に浮んで来ました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...」醜いがゆえに、毎年死んでいく百人の仲間に加わらないで済んだことを感謝しつつ、悟浄はなおも旅を続けた...
中島敦 「悟浄出世」
...自分の顔の醜いことを百も承知をしておりますから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この中にある醜い事実や例証やが...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...同時に該(がい)カフェー・クロコダイルの醜い営業振りが悉く当局の手によって暴露される事になりましたが...
夢野久作 「冥土行進曲」
...醜いものの発生が醸(かも)し出されて...
吉川英治 「親鸞」
...夥しく醜い女である...
若山牧水 「古い村」
...幸にもあの醜い正面の明り取りは中門の蔭になつて見えなかつた...
和辻哲郎 「月夜の東大寺南大門」
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