例文・使い方一覧でみる「酸い」の意味
スポンサーリンク...甘いも、辛いも、酸いも、あまり大まかな名称で、実は味わいを計る真の観念とはなり難い... 
高村光太郎 「触覚の世界」
...うれきったバナナのような酸い匂いさえ感ぜられ...
太宰治 「八十八夜」
...死体の口元をかいだところ酸いにおいがかすかに認められ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...朽葉の匂いにほのかな甘酸い匂いが交っていた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...子供が食べる酸い林檎よりもしむみりと...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...元々開化が甲の波から乙の波へ移るのはすでに甲は飽（あ）いていたたまれないから内部欲求の必要上ずるりと新らしい一波を開展するので甲の波の好所も悪所も酸いも甘いも甞（な）め尽した上にようやく一生面を開いたと云って宜（よろ）しい...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...酸いやうな匂ひのする消毒藥と...
南部修太郎 「疑惑」
...（祖父は酸いも甘いも噛みわけた苦労人で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...年をとつて酸いも甘いも噛み分けた今は大した欲望とてもない謂はば自由の身である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...梅干や蜜柑の酸いのがあり...
村井弦斎 「食道楽」
...良人（やど）が先日貴君（あなた）の処で伺ったと申してお料理のたびに必ず酸（す）いものと苦（にが）いものを拵えろと申しますが酸いものはまだ出来ますけれども苦いものには困ります...
村井弦斎 「食道楽」
...この酸いも甘いも噛みわけた老人の性愛論は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...やはり酸いという所から付けた名である...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...酸いケチャップ・ソースや香ばしいパンの匂いやらのなまあたたかく漂うキッチンの網戸の前を通り...
山川方夫 「その一年」
...物の古（ふ）りてゆく甘酸い匂いに染みている...
山本周五郎 「お美津簪」
...あたりは酸いような木の香がつよく匂い...
山本周五郎 「柳橋物語」
...酸いは梅もおなじだが...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...」千鶴子の笑っているうちに甘酸い花の匂いの満ちたフォッシュ通りを突き切り...
横光利一 「旅愁」
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