...なかなか道ばたの花などを立ち留って見てるような暢気でないことまでは思(おも)い遣(や)れない...
伊藤左千夫 「春の潮」
...そうでなければ、釜が踊ったり綱わたりができるものではない」「なるほど、では、なぜQが茶釜になったのですかな」「針目博士邸――いやこの研究所からとび出したQがねえ、きみ、道ばたで、アルミの屑(くず)かなんかをふとんにして寝ていたんだ...
海野十三 「金属人間」
...すこしうしろの道ばたに...
海野十三 「超人間X号」
...道ばたにすわっている...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...道ばたに小さな家が一軒ありました...
土田耕平 「峠」
...しばらく道ばたに腰をおろして休息した...
寺田寅彦 「小浅間」
...自分はなんというわけなしに手に持っていた野ばらを道ばたに捨てて行く手の清水へと急いで歩いた...
寺田寅彦 「花物語」
...ぶっつかる火の風はじける火の粉の闇で金いろの子供の瞳燃える体灼(や)ける咽喉(のど)どっと崩折(くずお)れて腕めりこんで肩おお もうすすめぬ暗いひとりの底こめかみの轟音が急に遠のきああどうしたことどうしてわたしは道ばたのこんなところでおまえからもはなれし...
峠三吉 「原爆詩集」
...墓地の門からほど遠からぬ道ばたに...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...その道ばたに、白い髯(ひげ)のあるお爺(ぢい)さんが一人屈(かが)みこんで、パイプの煙草(たばこ)をふかしてゐました...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...道ばたですれちがったのや...
久生十蘭 「だいこん」
...道ばたに倒れかかっている首のもぎとれた馬頭観音などをさりげなく見やって...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...道ばたの木の枝に...
吉川英治 「三国志」
...ふと道ばたに伏し拝み...
吉川英治 「新書太閤記」
...悲鳴を投げて道ばたへ俯ッ伏した...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...道ばたにいる侍を目で知らせながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...自分の刀は道ばたの赤松の根かたに抛(ほう)り出してある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...よいお方に会うたわいと道ばたであったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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