...「おれは運よく全滅しないで...
梅崎春生 「狂い凧」
...主潮流からも運よく逸(そ)れることができた……これも何ら不思議のない話でありまして...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...運よく命を完うして帰って来たら...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...運よくわれわれはその箒からやつと間に合うように見抜いたのじや」「あなたは間に合うように見抜きましたね...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...運よく息がまだ続く時で...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...運よく石垣に引つ掛つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...運よく、その犬は、よく仕込まれていたので、歯の間にくわえられながらも、私は怪我一つせず、着物も破れなかったのです...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...うちの記者がスナップしたのが運よくカメラにおさまったのです...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...運よく乗ってきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...息せき切って現場へ駆けつけてみれば運よく...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...運よく行けば先生位までには漕ぎつけ得るかも知れんとマーそれを楽しみに勉強するサ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...運よく野原はそういばらがなかったので...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...(c)或いは少なくとも運よくそれに似かよった事件を解決したことのある人々...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まったく神は、彼が「レナエアの祭」と名づける一篇の悲劇をもって自分よりも優れたアテナイの悲劇詩人たちと争い、運よく、また不当に、これに勝ったその時を、目ざしておられたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしは運よく、その山羊が殺されようという日に家に帰った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...運よく小樽高商の露語教師になることができた...
柳田国男 「故郷七十年」
...運よく神戸でエムプレス・チャイナ号のAクラス・ボーイに紛れ込んで知らん顔をして上海まで来た...
夢野久作 「難船小僧」
...――そこで折角の七百両を、あの儘にして置いちゃどうも、死ぬにも気にかかるし、同じ誰かに取られるなら、他人に渡すのは業腹(ごうはら)だから、山岡屋さんの手に揚(あ)げて貰って、石塔(せきとう)の一つも建って貰えれば有難いし、運よく、遠島(えんとう)とでもなって、娑婆の風にふかれる日があったら、そのうちの幾分(いくぶん)でも、助けて貰えれば嬉しいと――こうまあ当人が云うわけなんでございます』『よく分ったが――其処(そこ)でその七百両の金を沈めてあるという場所は?』『永代橋(えいたいばし)の西河岸(にしがし)で、橋の袂(たもと)から川下流(しも)のほうへ、足数にして十五、六歩ほど歩いた所の川の中だそうで...
吉川英治 「魚紋」
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