...第二は猥雜なる官能的刺戟に執着して經驗の意義本質を逸するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その性格や素行に常軌を逸するところがあつても...
石川三四郎 「浪」
...肝腎(かんじん)のいい場面を逸するであろう”これを聞いた提督は...
海野十三 「地球要塞」
...独立の機会を逸する事となりがちでありまた店主の方にすれば...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...往々常軌を逸する行動あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...往々常軌を逸する行動あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...やがて意識は宙空に散逸する...
豊島与志雄 「秦の出発」
...水滴の表面に吸着している空気の分子層の研究を逸することは出来ない...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...反動は正動よりも常規(じょうき)を逸する...
夏目漱石 「教育と文芸」
...あゝして置いては轉宅の際などに何處へ散逸するかも知れないから...
夏目漱石 「子規の畫」
...ランドフスカ夫人の「クラヴサン協奏曲ニ長調」も逸することの出来ないものだろう(ビクターJD一三一六―八)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...機會を逸するな...
萩原朔太郎 「宿命」
...ほとんど逸することがない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何となれば千篇も終に一律の外に逸する能はざれば也...
山路愛山 「詩人論」
...折角の機会を逸するので...
吉川英治 「新書太閤記」
...この先生の名は逸することのできないものである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...或はそれらの人々を待つために丁度よいモンスーンを逸するか...
和辻哲郎 「鎖国」
...結局日本に向う季節風の時期を逸することになってしまった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索