...槍ヶ岳のてつぺんで天と地を見較べると面白い...
芥川多加志 「四人」
...こっちの死米の麦飯と較べると...
犬田卯 「米」
...今に較べるともっともっといい恰好だったが...
上村松園 「京のその頃」
...事件当時に較べるとすっかり窶(やつ)れ果て...
海野十三 「地獄の使者」
...微笑を浮べながら二人の証人を等分に見較べるようにした...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...しかし自分の身を犬に較べるこの風習は...
大杉栄 「奴隷根性論」
...そのやうな依怙地な不敬の御態度などに較べると...
太宰治 「右大臣実朝」
...それに較べると、日本の化物は単純で、さうして愛嬌がある...
太宰治 「お伽草紙」
...それは云わば一つの――尤もカルヴィニズム運動などに較べるべくもなく小規模ではあるが――資本主義の精神だったのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...二人を較べる時に...
直木三十五 「南国太平記」
...ロシアの連中の研究に較べると大分見劣りがする位であった...
中谷宇吉郎 「雪協議会の報告」
...駄目に決まり切っているあの南瓜でも私達に較べると実に羨しい...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...それに較べると何とこれは怕しく空白な情景なのだらう...
原民喜 「壊滅の序曲」
...」と言つて何か考へ較べるやうな目をした...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...どの程度まで動物が我々の最も大きな特権をわかちもっているか・いかに彼らを我々に較べることがもっともであるか・を示そうと努めている論説に出あうと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これは前二者に較べるとかなり若いときの肖像のように思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そして従来数次の陣地に較べると...
吉川英治 「三国志」
...「いったい、お通さんて、幾歳(いくつ)なの?」城太郎は、見較べるように、彼女の顔をながめて、「同(おんな)じぐらいだろ」「わたしと?」「だけど、お通さんの方が、もっと、綺麗で若いよ」そのくらいでこの話題が打切れればよかったのに、朱実の方からまた、「武蔵様は、人なみ以上、武骨だから、そんな泣虫のひとは嫌いだろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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