...グルッと身もだえをしたかと思うと...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...静さんたちにそんなにされては後生(ごしょう)がおそろしいといって身もだえして...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...さうした侍女の祝賀の言葉の驟雨の中にも悲しい女の身の悲哀を深く感ぜずにはゐられないといふやうにその顏に衣の袖を押し當てゝ身もだえして泣いた...
田山花袋 「道綱の母」
...葵は身もだえをしながら...
久生十蘭 「金狼」
...あたし身もだえするほど怖いのよ...
久生十蘭 「だいこん」
...身もだえするほど...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...それらは死物狂ひになつて身もだえしてゐるのではないかと思はれる位に...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...モンタギュ卿のご希望は?」モンタギュ卿が椅子で身もだえした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...何をしていいのか私には分らない様になって仕舞ったので只妹の枕元に座って小さな手を握って喉の奥に痰がからまってぜえぜえ云う音をきいたり苦しいためか身もだえする手を押えたり気が遠くなるほど苦しい刻一刻を過した...
宮本百合子 「悲しめる心」
...とみちゃんが身もだえをしていた...
山本周五郎 「青べか物語」
...おけいちゃん」おけいは身もだえをした...
山本周五郎 「追いついた夢」
...お石である、彼女は袂で顔を掩い、身もだえをして、畳の上へ俯伏(うつぶ)せになって泣いた...
山本周五郎 「おれの女房」
...夜具の中で身もだえをしていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...そいつをとり殺すなりなんなり」「やったのよ」ゆう女は身もだえをした...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...口惜しい口惜しいと云って寝床の中で身もだえをしておりますうちに...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...彼女の身もだえと...
吉川英治 「私本太平記」
...……そればかりが」中宮は言いかけてはすぐ後も先もなく車の内の身もだえに消え入った...
吉川英治 「私本太平記」
...この子さえ」と、お稲は、身もだえして、「どうしているだろう...
吉川英治 「野槌の百」
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