...少しく活溌な身のこなしを見せる...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...食堂で緑川夫人とさし向かいにオートミールをすすりながらの会話にも、身のこなしにも、少しもへまはしなかった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...その物うげな身のこなしにも出ていた...
高見順 「いやな感じ」
...最後に老爺、これは茂十さんもしょっちゅう野良仕事の往き帰りに出逢ってよく知っているのであったが、やはり私の聞いたあの口のききよう、身のこなし、年は取ってもあの矍鑠(かくしゃく)たる容貌に何の変りもなかった...
橘外男 「逗子物語」
...その眼ざしにも身のこなしにも...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...もっと身のこなしが人間らしい男であったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...舞台には、二人の美女の外に、麻裃(あさがみしも)を着た口上言いが一人、月代(さかやき)と鼻の下に青々と絵の具を塗って、尻下がりの丸い眉を描いておりますが、顔立は立派な方で、身のこなし、物言い、妙に職業的な軽捷(けいしょう)なところがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身のこなしも何となく尋常ではありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...歌舞伎役者のような表情的な身のこなしなど...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...中老人といっても佐野喜の主人と同年配の、せいぜい四十七八でしょうか、もとはよく暮したというのが本当らしく言葉の調子にも、身のこなしにも、なんとなく品格の匂う人柄でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物言ひや表情や身のこなしに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身のこなしが芝居染みて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何んにも言ひませんが、身のこなし、常夜燈(じやうやとう)に透して相手を見上げる顏、いかにも穩かな態度です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身のこなしの活々(いきいき)したるは快き物なり...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そのうえ身のこなしが非常に巧みであったため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...どことなく心(しん)のある様な身のこなしを仕ながらお久美さんに許りは変らない上機嫌の顔を見せて居る子が腹立たしくて腹立たしくてならなかった...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...お久美さんの静かな身のこなしに和げられると「お久美さんは自分のものだ」と云う不思議な喜びが渦巻き立って...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...心がすぐに外に顕(あら)われる身振り身のこなしが...
柳田国男 「木綿以前の事」
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