...時に身じろぎをしたと覚(おぼ)しく...
泉鏡花 「海異記」
...痛そうに身じろぎをした...
梅崎春生 「狂い凧」
...身じろぎもしないで...
高見順 「いやな感じ」
...微(かす)かな身じろぎとともに口をムニャムニャさせたような気がしたからである...
谷崎潤一郎 「鍵」
...が、たしか三日目の夜中のこと、又しても好奇心に駆られて、足音をさせないように爪先立(つまさきだ)てゝ歩いて行って、障子をいつも程に細目に開け、じーっと息を凝(こ)らしていると、燈台の灯先(ほさき)が風のないのにゆら/\としたと思った途端に、父が俄(にわ)かに両肩を揺がして、身じろぎをした...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...身じろぎもせず茫と立つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼女は身じろぎもしなかった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...やおら身じろぎをした...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...ずっと身じろぎもしないで...
長谷川時雨 「九条武子」
...身じろぎもせず』帰り来ぬ親分を待った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...……(少し身じろぎをして)なに...
三好十郎 「好日」
...それを見て花岡が、すこしギョッとして、身じろぎをする...
三好十郎 「胎内」
...そいつが変な身じろぎ一つでもしようもんなら...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...膝から一尺ぐらいの床の上に視線をやつたまま、身じろぎもせず、十分以上たつても、口を開く樣子がなかつた...
三好十郎 「肌の匂い」
...身じろぎに知れる姿も...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まずもすこし待ってみるがいい」といっても、彼自身、待ちしびれたにはちがいなく、身じろぎして、坐り直した...
吉川英治 「私本太平記」
...数正も、はッと、身じろぎを示し、「伝右ッ...
吉川英治 「新書太閤記」
...「いつ来るか?」と、敵の夜襲に備えて、夕方、兵糧(ひょうろう)をつかった後は、身じろぎもせず、弓をにぎり、太刀をつかみ、一刻一刻、息をこらして、更けゆく富士川の水を睨んでいるのだった...
吉川英治 「源頼朝」
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