...身ごしらえ――喧嘩乃至(ないし)は火事見舞の支度がいい...
谷譲次 「踊る地平線」
...(たとい水の出ることを予想していたとしても)最初から革のジャンパーなどで身ごしらえをして出かけたり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...毎朝子どもたちが登校の身ごしらえをしたりお茶を飲んだりしているうちはまだ暗いので...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...それからルイザは彼の身ごしらえを監督した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...呼び醒(さま)されて、「眠り過ごした」刀を取って一座の方へ進み寄ると、土方歳三が、「吉田氏、いずれもかくの通り用意が整うた」「ほう、拙者も仕度(したく)を致そう」竜之助は、身ごしらえ、足ごしらえ、黒い頭巾(ずきん)を取って被(かぶ)ろうとしながら、「相手は清川一人か」「さいぜんも申す通り、別に苦手(にがて)が一人」「苦手とは?」「槍の高橋伊勢守が同行」「さらば二人もろとも殺(や)るか」「いや、めざすは清川一人なれども、罷(まか)り違(ちが)えば高橋もろとも」「うむ」竜之助は土方の面(かお)と岡田の面とを等分に見比(みくら)べながら、「もし高橋を相手に取る時のその手筈(てはず)は?」「拙者はおのおのと直(ただ)ちに清川に向い申さん、高橋邪魔立(じゃまだ)て致さば吉田氏、貴殿と岡田氏とにて」「心得た」土方は手勢(てぜい)をまとめて清川に向い、まんいち高橋その他の邪魔立てもあらば、机竜之助と岡田弥市とがこれに当るという手筈(てはず)をここにきめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛も寝ながら後詰(ごづめ)の身ごしらえしていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...あわただしい身ごしらえをはじめたところを見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...きりりと身ごしらえをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが直ちに出立の身ごしらえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすがにすきのない身ごしらえだ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...どこといって隙のないスマートな身ごしらえであった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...手早く身ごしらえをする姿はまだごく若い娘だった...
山本周五郎 「新潮記」
...ちょうど昔の源平時代の落人狩りを忍ばせる身ごしらえであった...
夢野久作 「眼を開く」
...足さえわらじばきの軽々しい身ごしらえです...
吉川英治 「江戸三国志」
...すべて陣羽織に小具足という身ごしらえであらわれる...
吉川英治 「銀河まつり」
...身ごしらえにかかった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...質素で野人そのままな身ごしらえであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...身ごしらえや、槍の扱いや、進退の敏捷(びんしょう)さは、一人前以上なので、一見小さき怪物としか思えなかったが、「さあ、来い」だの、「――思いさらせ」だの、「こなくそ!」などと叫んでいるところは、いかにも、子供っぽく、ちょうど、火炎不動(かえんふどう)の脇座(わきざ)から躍り出したこんがら童子(どうじ)そのままだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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