...それが泥まみれの躄車の中にきっちりと嵌(は)まり込んでいた...
江戸川乱歩 「悪霊」
...この手紙の初めに書いた躄乞食のことだ...
江戸川乱歩 「悪霊」
...「躄の乞食が証人に立ったのでしたわね」と突然妙なことをおっしゃるのだ...
江戸川乱歩 「悪霊」
...女はその中をひらひらと躄音(あしおと)もさせずに歩いた...
田中貢太郎 「月光の下」
...または初花躄勝五郎の由緒の寺の境内にも...
田中英光 「箱根の山」
...夫婦して小さな躄車(いざりぐるま)のようなものに病人らしい老母を載せて引いて行く...
寺田寅彦 「震災日記より」
...それ跛躄者(はへきしゃ)の行走者を見...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...これだって一室の中(うち)に閉居して安閑と躄(いざり)の修行をするのではない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ブツ」何やら獨り言をいひながら躄(ゐざり)は裏の方へ逃げて行くのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は躄(ゐざり)の乞食の横に立つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そればかり氣にして居たさうで――」「あの躄(ゐざり)の小屋へ行つて見よう」平次は引返しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...躄者(いざり)が病犬(やまいぬ)に囲まれたようなものでした...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その中でも此頃あまり無くなつたのは躄です...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...躄(あしなへ)になりかかつたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...和尚が躄(いざ)りながら雨戸を開けて「何事か」と声をかけると...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...『最前の味噌チリ喰うたか』と尋ねてみますと老人(としより)の躄(いざり)の非人が入口に這い出して来てペコペコ拝み上げました...
夢野久作 「近世快人伝」
...奥へ躄(いざ)りこんできた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また、妙なかっこうをしている奴、木を背負って坐っている、泥棒か、躄(いざり)か、なんだろうかと不審を起して、吠えかかっているのかも分らない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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